ペットのカラスが鳥インフルエンザに罹った約一週間後に高熱が出た。
ヒトには感染しないとされる鳥インフルエンザウイルスでも、カラスとヒトのハーフ、鳥人間のオレには当たり前のように感染するので慣れてはいる。
だが、自分の体が一般の人間へも感染する型の変異ウイルスを作る工場にもなってしまうことに罪悪感、というより原罪の十字架を背負った感じに苛まれる。これには慣れようがない。
もし、自分には耐性があるのに、大多数の人間にとってはコロナウイルスより遥かに高い感染力と致死率のウイルスが出来てしまい、未曾有のパンデミックが起きてしまったら…と思うと夜も眠れない。
せめてもの救いに鳥人間コンテストで優勝させてもらえないだろうか、感染部門でいいから…。
