小学校の校庭の一角にありがちな二宮金次郎の銅像。
ウチの校庭にあったのは、テレビや他のメディアでよく見かけるタイプのものとは随分と印象がちがっていた。
働き過ぎで勉強し過ぎという過酷な境遇を偲ばせるためなのか、ガリガリに痩せ細った感じのする銅像だった。
たまたまそんなことを思い出していたら、気がついた。
あれは二宮金次郎ではない。ジャコメッティだ、ジャコメッティ作「読書しながら薪を背負う少年」だ。
もちろん、そんなわけはない。
が、少なくともジャコメッティの影響を受けた彫刻家が作った二宮金次郎像にはちがいない。


