もらったプレゼントについては、
贈ってくれた人に
いつも「今までで一番嬉しかった」と
お礼を言うようにしている。
「じゃあ、それ以前にもらったプレゼントは
一番嬉しかったプレゼント
ではなくなるんじゃないの？」
いつも素直に受け取っている人は、
そんなことを思ったことなど一度もないし、
そんな発想そのものが不可能なので、
聞く耳をそもそも持ち合わせない。
そんなことも知らずに
「一番じゃなくなる」と
鬼の首を取りたがる。
鬼の首なら、いくらでも
差し出してやろうではないか。
そう、直近でもらったプレゼントを
「一番嬉しかった」と言ってしまえば、
それまでの「一番嬉しかった」は否定され、
辛うじてアーカイブとして
「一番嬉しかった」に
踏みとどまるにすぎない。
なにをおっしゃっているのだろう。
そんな理屈を考えるくらいなら、
金を騙しとることにでも
アタマを使えばいい。
渡す人は「一番」のプレゼントを渡し、
受け取る人も
「一番」のプレゼントを受け取り、
当たり前のように、
「一番」はどの「一番」も
いつまでも「一番」のままで
あり続けることができる。
