ある夏の夜、土手の打ち上げ花火を横目に、あるいは尻目に、ふたりして賭けポーカーに興じていた。


賭けていたのは、勝ったほうが相手のクルマを売り払ってもいい権利。


だが、ある事故でポーカーは中断。クルマも2台とも大破した。


今年、花火大会の再開に託つけて、約10年越しでポーカーを再開。今回はクルマではなくマンションを賭ける。


今度こそ決着を着けたい。


ただ、あの類いの事故が再び起こらないとは限らない。


「クルマにしておこうか」


ヤツが弱気なセリフを吐いた。


オメーはクルマでもいいがな。レートは変えさせてもらうからな。