言葉もなにも分からない時期、
絵本はもうちょっと大きくなってから
買ってやればいいと、
自分たちが読むものと兼用しようという
セコくて浅はかな考えで
写真週刊誌を、
絵本や童話を読むときのように、
人に聞かれたら恥ずかしいくらい
大げさに抑揚をつけて読んで聞かせていた。
小学生になったその子は、
国語の朗読では褒められるらしいが、
愛読書は案の定、写真週刊誌。
友だちと話が合わないことも多く、
近所の中学生や高校生と
つるむようになってしまった。
今のところ、写真週刊誌の記事で
なにかと思い知らされているおかげか、
不良化する気配はないが、
世の中の善い・悪いのきわどいゾーンに
異常な興味をいだいている様子。