黒魔術の呪文か、民謡などの合いの手の言葉か…。


変な掛け声だった。


「へるもんか」をペルガモンとみれば、黒魔術の線が濃厚だ。「うんずれ」と「うんずら」はドイツ語のunsre(我々の)から来ているようにも思える。古代ペルガモン王国から継承された呪文の一部がドイツで再発見され、何者かが再現を試みた痕跡なのかもしれない。


ただ、やはり「へるもんか」は「減るもんか」という意味にとりたい。その場合、「うんずれ」「うんずら」の「うん」は‘うぬ’、侮蔑的な二人称だと考えたくなる。


そうしたときに「ずれ」「ずら」をどう考えればよいのだろうか。


「ずれ」をツレ(連れ)、「ずら」をツラ(面)ととってよければ、全体は「オメーの連れも、オメーのツラも減るわけねえだろが」といったような意味になりそうだ。相手の行為や言動を、その連れ合いと顔面を引き合いに出して侮辱する捨てゼリフなのだろうか。


だが、どんな行為・言動に対する侮辱なのだろう。


似たような表現に「減るもんじゃあるまいし」というのがある。この場合は