梅雨のどんよりした曇り空のもと、はんなりとした京の町並みをぼんやり歩いていると、ずんぐりした青年が近づいてきてビラを渡そうとするので、やんわり断ってやり過ごす。


やがて右手にこんもりとした森が見えてきた。


その手前、ひんやりスイーツの店には十人ほどの行列が出来ていた。


あとでまた立ち寄ることにして、森に入って涼む。


子どもの頃、秋になるとよくここでどんぐりを拾ったのを思い出す。


手さげ袋にたんまり入ったのを持ち帰ると、親にすぐ捨ててこいと怒られた。今でもしんみりした気持ちになる。