校内で開催されるある賞にノミネートされたが、審査員にあの教員が入っていたので、すぐさま辞退を表明した。
だが案の定、一生徒の意思は無視され、受賞が決まってしまった。
こんなカタチで奴に褒められるほど腹立たしいことはない。こっちからケツまくって辞退してんのに、わざと受賞させやがった。もはや嫌がらせ、喧嘩を吹っ掛けてきたも同然。
ならば、バンクシーの二番煎じといこうではないか。
サザビーズで落札直後に自分の絵をシュレッダーで裁断したように、賞状を恭しく受け取った直後、客席に振り返ってビリビリ破り散らしてやった。
ただ、それだけでは芸がない。それに奴も鬼の形相で壇上に駆け上がってくる。
ちぎった賞状を元に戻しつつ、中から牛乳を出す手品を披露しつつ、牛乳を受けたコップを奴の頭から逆さまに。
ここまでやってよかった。
コイツを憎んでいたほとんどの生徒からは嘲笑と指笛、コイツといがみ合っていた教員たちは羽交い締めにして場外へ連れ出してくれた。
やっと来年から、だれもが公平にこの賞に応募できるようになる。