自分が幼少のときに初めて書いた手紙は、遠くにいるお父さんに書いて、と母に言われて書いたものでした。
同じように、自分の息子も、初めて書いた手紙は遠くにいる自分への手紙です。
遠くというのはもちろん方便で、お察しのとおり、ひとには言えない場所のことです。
小さいときの自分は、父親が船乗りだと勝手に想像していました。
息子は、今どきの子らしく、国際宇宙ステーションに滞在中だ想像しているふしが手紙から読み取れます。
自分の母は、船乗り説を否定も肯定もしませんでした。
きっと自分の妻も宇宙飛行士説をまだ否定も肯定もしないことでしょう。あと数ヵ月は黙っていてくれるそうですが、他から聞かされたりする前に、きちんと教えると決めているそうです。