背中からひざ裏まで、だし汁が伝わって雫が垂れた。

なんてこった。

思わず、ひとり言が出てしまった。
例のだし汁を無駄にしたこと、背中や尻がべたべたになったことなんかはまだよかった。
一年前、同じやり方で盛内が右腕を失ったときのことが脳裏をよぎった。