去年のいまごろ、
前を走るクルマのハザードランプから
眼球のようなものが
ビローンとぶら下がって垂れ落ちた。
避けるひまもなく、
そのまま進んでしまった。
そのとき、ぐにゃっとした走行感と
ギャーという悲鳴のような
声が聞こえた。
猫や小動物だったのかもしれない。
あとでガレージでフロントやタイヤ、
車体の下側もつぶさに点検したが
異常は見つからなかった。
ところが翌日の新聞で、
同じ市内の会社員(男性45歳)が
自宅で寝ている間に何者かに襲われ、
目をくり抜かれたという事件が
報じられていた。
関係ないと自分に言い聞かせられる
情報ではあった。
とはいえ、何かしらの関係が
ないとも言い切れない。
やはり、あれは小動物などではなく、
眼球だったのだ。
霊がどうしたとか魂がどうだからとか、
下手な怪談話など持ち出さなくても、
たとえば、前を走っていたあのクルマは
犯人が逃走に使ったクルマであって、
あのとき落ちた眼球は、
何らかの理由や意図があって、
あるいは手違いや不手際のせいで
逃走車から落ちてしまった、
とも言えなくない。
それ以来、クルマに乗れなくなり、
夜もろくに眠れなくなった。
クルマで眼球を牽き、
おぞましい悲鳴を聞く悪夢を
毎晩見るようになった。
あの眼球のせいで、自分自身の眼球は
ラピッド・ムーブメントを
続けさせられる羽目になった。
数ヶ月して、事態は新たな様相を呈した。
その悪夢をまるで脇から盗み見ていたかのような話が、巷に出回った。いわゆる都市伝説の類いだ。ただ、自分はあの日の出来事も悪夢の話も一切口にしていない。もちろん、SNSやツイッター、ブログなどにもアップしていない。
他にも同じような体験をした人間がいるということか…?
だったら、それはそれで大問題だ。
一個人的、ないし一地域別な怪談や都市伝説では済まなくなってくる。
前を走るクルマのハザードランプから
眼球のようなものが
ビローンとぶら下がって垂れ落ちた。
避けるひまもなく、
そのまま進んでしまった。
そのとき、ぐにゃっとした走行感と
ギャーという悲鳴のような
声が聞こえた。
猫や小動物だったのかもしれない。
あとでガレージでフロントやタイヤ、
車体の下側もつぶさに点検したが
異常は見つからなかった。
ところが翌日の新聞で、
同じ市内の会社員(男性45歳)が
自宅で寝ている間に何者かに襲われ、
目をくり抜かれたという事件が
報じられていた。
関係ないと自分に言い聞かせられる
情報ではあった。
とはいえ、何かしらの関係が
ないとも言い切れない。
やはり、あれは小動物などではなく、
眼球だったのだ。
霊がどうしたとか魂がどうだからとか、
下手な怪談話など持ち出さなくても、
たとえば、前を走っていたあのクルマは
犯人が逃走に使ったクルマであって、
あのとき落ちた眼球は、
何らかの理由や意図があって、
あるいは手違いや不手際のせいで
逃走車から落ちてしまった、
とも言えなくない。
それ以来、クルマに乗れなくなり、
夜もろくに眠れなくなった。
クルマで眼球を牽き、
おぞましい悲鳴を聞く悪夢を
毎晩見るようになった。
あの眼球のせいで、自分自身の眼球は
ラピッド・ムーブメントを
続けさせられる羽目になった。
数ヶ月して、事態は新たな様相を呈した。
その悪夢をまるで脇から盗み見ていたかのような話が、巷に出回った。いわゆる都市伝説の類いだ。ただ、自分はあの日の出来事も悪夢の話も一切口にしていない。もちろん、SNSやツイッター、ブログなどにもアップしていない。
他にも同じような体験をした人間がいるということか…?
だったら、それはそれで大問題だ。
一個人的、ないし一地域別な怪談や都市伝説では済まなくなってくる。