ふつうは肉を燻して燻製を作る。

最近では素人でも自宅で簡単に
燻製が作れるキットが売られている。

もちろん、いくつか試した。

燻製肉はうまく作れたし、
美味しくできた。

でも、なにかもの足りない。
なんだろう、なにが足りない?
二、三日して答えが見つかった。

そうか、あれはやっていなかった。
人体の燻製。

物騒な話かと思われたかもしれないが
ご安心。
材料は自分の体。

焼身自殺ならぬ燻製自殺?

そう訝るのもわかりますが
死ぬ気は毛頭ありません。

ふだんの5倍ほどの桜チップを購入。
それと燻製キットも何セットか。
いったん全部解体し、
それらを組み合わせて
自分が入れるボックスを作る。

そのまんま勢いで燻しに入ったら
ホントにおっ死んじまうので
酸素ボンベやマスクなども
知り合いのダイバーから借りておく。

あとはじっくり人体燻蒸。

外では子どもらが
おいしくな~れと
無邪気に囃子立てる。

いや、食わせねえし、
自分も食わねえし。

ただ、二の腕なんかを
噛んでみたりはしてみるかな、
ビール片手に。

しばらくはツマミが要らないかも。

だが、それだとカニバリストと
思われてしまいかねない。

近所でバラバラ事件なんかが
あったりしたら、真っ先に疑われる。

自分はカニバリストではなく
セルフ・カニバリストなのに、
そういうデリケートな境界を
ごっちゃにされて
冤罪をでっち上げられるのがオチ。

なので、アリバイ的に
リアルなツマミを用意。
以前作った自慢の鹿や猪の燻製を
たんまりと。