テストの答えが前の席の人の
脇の隙間から見えてしまった。

その答え、俺のと違う。

まあ、そいつは学年トップ、
俺は学年最下位。

だが、俺のほうの答えは直さない。
カンニングがいけないこと、
などとという訳ではない。

そいつの答えが間違っているという
確証があるからだ。

俺は堂々と教科書を見ている。

カンニングをするなとは
言われていない。

ただ、他の生徒には
絶対カンニングさせるなと、
きつく言われている。

だからもちろん、席も一番後ろ。

おまえはとにかく
テストのときだけでも
教科書を開いて勉強してくれ。
問題文をしっかり読んで理解し、
その答えを教科書からちゃんと
見つけ出してくれ。

担任、教科担全員から公認されている。


次のテストのとき、
学年トップが俺の隣りに座り、
教科書を読みながらテストを受けた。

こいつも勉強が大嫌いだから
教科書を開くのは
テストのときだけにしたいらしい。

だが、こいつは教科書を一度読めば
100%理解し、記憶できるから、
それで十分だという。