「うるさいっ! たかだか寮長ごときが!」
これは見ものだ、俺は内心ほくそ笑んだ。
「なんだとー、貴様は房行きだ!」
「それはかえって良かった。キミの提案への返事をじっくり考えられるよ」
森内は寮長をよそに、穏やかな口調で応えた。
「わかった」
返事はいまでないと意味がない。ただ、いま入れ替わったら俺が房入りになってしまう。それをわかったうえでのことか、森内はゆっくり部屋を出て行った。
この調子っぱずれな森内と短気な寮長のやりとりを特等席でみられた幸運に俺は感謝して眠りについた。
これは見ものだ、俺は内心ほくそ笑んだ。
「なんだとー、貴様は房行きだ!」
「それはかえって良かった。キミの提案への返事をじっくり考えられるよ」
森内は寮長をよそに、穏やかな口調で応えた。
「わかった」
返事はいまでないと意味がない。ただ、いま入れ替わったら俺が房入りになってしまう。それをわかったうえでのことか、森内はゆっくり部屋を出て行った。
この調子っぱずれな森内と短気な寮長のやりとりを特等席でみられた幸運に俺は感謝して眠りについた。