…最大風速だったときの風をちょうど食らった。

川に落ち、濁流に飲み込まれた。

たしか下流に橋がある。うまくその橋桁につかまれればいいが…。近いコースで流されればいいとは限らない。勢いが強すぎて体中を激しく打ちつけて気を失ってもおかしくない。

その期待すらなくなっていた。
橋が流されていた。両岸近くにわずかに残骸が残っているだけだった。