一週間ほどのんびりしようと、南仏リヨンのとあるリゾートにやって来た。
チェックイン後、しばらく休憩してから街に出た。

カフェや土産物屋、雑貨屋、バー、レストランなどを見て歩く。その地区をひととおり見たら、カフェで一服。一応ガイドブックでさっき見たところを確認する。ふむふむ、そんなところか。リュックの奥にしまい込む。本屋で地図を探そう。これもひとつの楽しみだ。
店主や店員のなかには日本びいきもいて、浮世絵やアニメのことをカタコトの日本語で話しかけてくる。
こちらもカタコトのフランス語で応じているうちに両隣りの酒屋のオヤジと花屋の若旦那も加わり、仏日文化交流が始まる。しまいには酒屋のオヤジがワインを持ち出してきて立ち飲み屋になり、政治家のスキャンダル話しから彼らの若い頃のヤンチャな武勇伝を聞かされる。さすがに酔いも回りスラングも訛りも全開のフランス語にはついて行けない。わかるフレーズに頷いたり、ブラボーとかスバラシイとか合いの手を入れる。