洋蘭の世話を終え、夜の営業を始めようと街道沿いに出た。屋台が壊れていた。というより、たぶん壊されたようだ。

石そこねて たくさん毎日 暗がりから納得

ハシゴ車も到着して、降りられなくなった人の救助が始まった。火の勢いはまだおさまらない。

まるカンとワーヌ・じょすかん・でゅプレでのんべんだらり

屋台開いていた近くにあるプレハブ小屋も壊されていた。クレーンで吊した大きな鉄球をぶちこんだみたいだった。

小中学生たちの間に飛び交っている噂話、都市伝説の類いで、怪力の持ち主の不審者が夜な夜なこの辺りを徘徊するらしい。一年前は県の西側の城下町を震撼させていたのがこの県央に流れてきたとか、痴呆症になった柔道家の爺さんだとか、いろいろと尾鰭が付いている。

それらのどれかが本物か、数分後に分かるとは。