はじめに霊異ありき。
なまえはまだない。

もとはと言えば、蕎麦殻に生えたカビが曲者だった。

うっかり放置していたら、忽ちこの一帯に蔓延し、5000人の命を奪った。

さらに1000人が生死の境をさまよっている。半数は弱毒化ワクチンが接種後に強毒化してしまったためだった。

その現象に気づいたときには後の祭り。
二次、三次感染が拡大していた。