そんなとき、幼い頃から優しい言葉を掛けてくれたのは女王陛下だった。ただし、王としてではなく叔母として。母は先王の長女だったが王家を飛び出し、駆け落ち同然で父と結婚した。ほどなく両家とも二人を認めたのだが、そのとき一役も二役も買ったのが叔母だった。国家を束ねる資質は先王譲りらしく、母は最初から妹に王位を継承させるつもりで伯爵夫人の立場を選んだと冗談めかして言っていた。
まだ子どもがいない叔母は幼い頃からかわいがってくれ、嫡子が女の子だったら養子縁組みで次期女王の婿にさせたいと、ことあるたびに言って聞かされた。弟ができれば、それでもいいと思っていた。むろん、父が戦死してからは叔母もそういう話を慎んだ。
まだ子どもがいない叔母は幼い頃からかわいがってくれ、嫡子が女の子だったら養子縁組みで次期女王の婿にさせたいと、ことあるたびに言って聞かされた。弟ができれば、それでもいいと思っていた。むろん、父が戦死してからは叔母もそういう話を慎んだ。