ソードンコブラが降りた日

もう一度、チャンスがあった。
それは日没後、強力な投光機をつけた瞬間だ。
若干は狙撃隊の動揺を誘い、レーザー照準の効果を低めることができるかもしれない。
その時まで、奴らも静観していてくれるかどうか。膠着状態が続き、相手の消耗やしびれを切らすのを待つという常套戦術をとっているようではある。
もちろん方針転換もなくはない。こちらがたかをくくっていると察知するや、急襲をかけてくる。
そのときも投光機だ。電源はこっちが握っているから、暗いときにだけ使うという先入観につけ込むのもいい。
ただ、送電線からの給電を止める手配をしているかどうかだ。どちらにしろ、今のうちに工場内の自家発電装置に繋げておこう。
日没時まで持ちこたえても真夜中にならないとソードンコブラは現れない。