バッタに想う『初心』 | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

バッタに想う『初心』

 

先日、諸事情があり美大受験の時に描いていたデッサン作品を

探していると1枚の想定デッサンが見つかった。

いや、正直に言うとこのデッサンしか残っていなかったのだ。

なにせ、20年以上前に描いていたデッサン作品なので、

この作品以外は全て処分してしまったのだろう。

 

当時、高校生だった自分もこの作品には思い入れがあったのだと

思う。改めて、壁に貼ってみると当時の自分は純粋に描くことが

好きだったんだと思い、今の自分に【足りないもの】を感じた。

 

やっぱり、コツコツと描き進めていく行程はイイなぁと思った。

実際、自分は筆で描くより鉛筆とか木炭で描くほうが合っている。

最近、銅版画を始めた理由もそこにある気がしています。

 

それと、当時はよく街を歩きまわって想定デッサンで使う写真を

撮りに行っていた事を思い出した。休みの日に古本屋を周り、

画集や写真集を探していた日々。

そんな行動が一枚の絵に繋がっていく。

先月、写真の画素数が高いスマホを新しく購入したのですが、

また街に出てインスピレーションを求めて歩き回ってみる

のもいいかもしれない。

 

今、部屋でF50号サイズの木炭画を描いているのですが

もう一度「初心」を思い出して取り組んでいきたいと思います。