コラージュについて | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

コラージュについて

 

 

コラージュの起源はパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックにある。

その後、シュールレアリズムの作家達に引き継がれていった。

 

現代でもFred TomaselliやWangechi Mutu、日本の作家では

大竹伸朗さんや横尾忠則さんなどがコラージュを制作している。

 

ー   貼る事   ー

自分にとって初めて貼る事を試みたのは、大学2年の時に制作していた

作品だったと思う。大学の時に制作した作品のほとんどは処分して

しまったが、この作品は思い入れがあり、今でも実家に保管してある。

それからしばらく貼るという事を意識することはなかったが、

10年前にフランスの美術館で観たマックス・エルンストのモノクロの

コラージュ作品にフォーカスした個展に衝撃を受け、

自分にも何か面白いものができないかとコラージュを始めてみること

になった。

 

また、PC作業で当たり前のように使用している

【コピー・アンド・ペイスト】機能は、コラージュを制作するうえで

どうしても考えてしまう概念の1つだと思う。

そして今、自分にとってのコラージュ制作は精神を安定させる

プラクティスな1つの要素として加わった技法(魔法)のようにも

感じている。

 

先日、オランダから郵送した2020年前半期に制作した多くの

コラージュ作品が無事に自宅に届き、1点1点を確認していった。

半年間、引っ越し準備をしながらも、きちんと仕事ができたように

思うが、ここ数年はコラージュだけじゃ駄目だとも感じていて

これからはきちんとタブローになるようなキャンバスやパネル板に

描かれた作品と並行にコラージュを制作していければと考えている。

 

まずは、制作を再開できるように準備を進めていこうと思う。