原点回帰 木炭ドローイング | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

原点回帰 木炭ドローイング

 

 

木炭でドローイングを描き始めました。

10年以上、木炭には触っていなかったのですが、ここ2年間で

感じていた言い知れぬ不安、焦燥、孤独を絵にしたいと考えました。

白黒の世界 、シンプルにそしてダイレクトに表現でき、なおかつ

自分に合っている画材を考えると木炭がピタリとはまる気がした

のです。

 

思えば20年前に予備校で初めて木炭に触り、それから何枚もの

木炭デッサンを描いてきた。

そして美大の卒業制作も木炭のドローイング作品だった。

 

久しぶりに手にとった木炭は月日が経っても不思議に手に馴染み

昔描いていたように、自然に心にあるイメージが画面に現れて

くるように感じた。

 

とりあえず4点の木炭で描いたドローイングが完成し、壁にかけ

眺めていると『 画家はいつも自分の気持ちに正直であれ。 』と

改めて絵が教えてくれたように思え、暗い画題そして不気味に笑う

彼らの姿から「これで良いのだ。」と少しだけ前に進む勇気を

貰えた。