ビック・フィッシュ | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

ビック・フィッシュ

 

 

「アタリだ !!!」

強烈に竿がしなり、「ギギギッ」とリールのドラグが勢い

よく出ていく。重い!ラインの先にいったいどんな大物が

かかっているのか。強烈なジャンプで水面が荒れる。

今はとにかく落ち着いて魚を手元まで寄せる事を考える。

タモ(玉網)に魚が入った瞬間安堵し、手の痺れと共に

じわりじわりと感動が芽生える。

 

ー インスピレーション ー

 

子供の頃に釣りをしていて、魚が掛かった時の

【 アタリとアワセ 】を学んだ。あの『 ビリビリッ 』という

感覚は今絵を描いていて、ふとナニカが降ってくる感覚と

どこかで繋がっているように思える。

いつもソレをものにできるかどうかはわからないが

常に糸と針の先に繋がっている、まだ見えぬナニカを求めて

いきたい。

 

ー ビック・フィッシュ ー

 

昔、オランダの会計士さんに「あなたは、まだLittle Fish(小物 )。

いつの日かBig Fish(大物)なってくださいね。」

と言われた事がある。

1年間の薄っぺらな収入と出資がまとめられたファイルを

見せれば、Little Fishと言われてしまってもしょうがない。

その時、釣り好きな私に対しての会計士のユニークな例えに

小さな感動と大きな悔しさ、そして自身の成長を願った。