ピカソ版画展『 Picasso on paper 』を観て | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

ピカソ版画展『 Picasso on paper 』を観て

 

 

先日、オランダ・ロッテルダムの美術館Kunsthalで開催されている

企画展『 Picasso on paper 』を観てきました。

ここ数ヶ月は版画を中心に制作していたので、是非とも

観に行かなければと思っていました。 

 

ピカソが初めて版画を制作したのは18歳の時。それから時が経ち

本格的に版画を制作し始めたのは50歳を過ぎた頃との記載が

ありました。リトグラフ、エッチング、リノカットの3種が主に

展示されていました。特に印象的だったのは、ピカソが晩年に

制作したエッチングの作品でした。シャープな線ではっきりと

描かれており、とても晩年に制作した作品とは思えないフレッシュ

な印象がありました。常に新しいナニカを発見し、試みていく姿勢。

 

やっぱり数が創れる画家は凄みがある。

言葉を発せずとも『 何かを創りたい! 』というオーラが

作品から、そして画家自身から滲み出ている。

多作が良し、寡作が悪しという訳ではないけれど...

 

ピカソや北斎のような天才も数を描いてきた。

プロダクティブ(生産性)でクリエィティブ(創造性)。

そんな画家でありたい。