ユネスコ世界文化遺産 ドイツ・クヴェトリンブルク | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

ユネスコ世界文化遺産 ドイツ・クヴェトリンブルク

 

ドイツ、アッシャースレーベンからバスで約40分、

ユネスコ世界文化遺産クヴェトリンブルクを訪れました。

共に滞在制作をしているドイツ人のアーティスト、

コーネリアとアティはジブリ映画の大ファンなので

クヴェトリンブルクはジブリ映画に出てくるような

街並みだから楽しみにしておいて~と言われていたのですが

言葉の通り、美しい木組みの家々が立ち並ぶ素敵な街でした。

 

写真をあまり撮れなかったのですが、市内にはアンティークショップ

やセレクトショップなどが多く、たくさんの観光客が訪れていました。

ネオ・ラウホ美術館(ファンデーション)のシルビアさんは

クヴェトリンブルクに住んでいるので、市内を案内してもらい

詳しく観て回ることができました。カフェで食べたケーキも

美味しかった(ドイツ人は甘いものに目がないように思う!)。

また、オープンスタジオの時にカメレオンの作品を買ってくださった

ご夫妻もクヴェトリンブルクに住んでいたりと不思議なご縁を感じ

ました。

 

 

クヴェトリンブルクの司教座教会(聖セルバティウス教会)、

シュロスベルク城山と旧市街は1994年に極めて重要な文化財で

あると評価され、ユネスコ世界文化遺産のリストに登録された

そうです。シルビアさんの案内でアメリカのキュビズム画家、

ライオネル・ファイニンガー美術館も訪れました。美術館1階は

ファイニンガーの作品が常設展示され、2階は現代画家の個展が

開催されていました。個人的には2階に展示されている画家の絵

(バスキアのような筆跡)が気になったのですが、時間がなく

やむなく美術館を後にしました。

 

 

最後にクヴェトリンブルクにスタジオを構える現代アーティスト

のスタジオを見せてもらいました。約50人ほどの画家が市内

にスタジオを構え、生活をしていると説明してくれました。

ニューヨーク在住のアーティスト、アティから「Yoshiは

こういう歴史ある街に住んでみたいと思う?」と聞かれ、

一瞬考えました。「美しい街並みは素敵だと思うけれど、

同じように切磋琢磨できる仲間(アーティスト)とスタジオが

必要だと思う。」と答えていました。

 

 

こうして、アッシャースレーベンでスタジオや宿泊施設を用意

してもらい、製作資金の一部まで出してもらうという素晴らしい

経験をさせてもらいましたが、もし招待されたのが僕一人で

ここで一人で製作してくださいと言われたとしたら、

高いモチベーションを保ちながら3ヶ月間、果たして制作に

集中できただろうかと考えました。

コーネリアとアティは大変いい作品を創る画家で、何より親切な

ひととなりが素敵で尊敬しています。そんな二人と共に滞在制作が

できたからこそ、ここアッシャースレーベンで制作に集中する事が

できたんだと思います。