アッシャースレーベン、日々の制作について | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

アッシャースレーベン、日々の制作について

 

ここのところドイツも暑い日が続いています。滞在制作している

他のアーティスト達も各自プールや湖に泳ぎに行くなど、この暑さ

をしのぎ、制作に集中するための気分転換をしている。滞在制作も

折り返し地点、ひとときのショートブレイクを楽しむのも大切である。

 

とはいえ、夏は暑いもの。こうしてモチベーションを保ちつつ制作に

打ち込める環境に感謝。おそらく、この夏を一人で自宅スタジオで

過ごしていたら、暑くて制作も出来ずに無為な時間(夏)を過ごして

いたかもしれない。

 

朝、涼しいうちにスタジオに向かい、9時から絵を描き始める。

ここ1週間は300x190センチの大きい作品に取り組んでいる。

1作品はここアッシャースレーベン(にちなんだ)で得た経験を作品に

して残しておきたいと思っていたのだが、こんなに大きい作品になる

とは予定外であった。前日にあれこれプランを考えてくるが

大切なのは朝一番で絵を観た時の印象。

 

お昼を過ぎるとスタジオ内に熱がこもり、集中できなくなるので

午前中が勝負、とても大切な時間。サンドイッチを食べつつ、

後ろから絵を眺める。15時になると大抵、上まぶた目の奥が重く痛く

なる。自分が思っている以上に目は画面を隅々まで観て考え、

次の手を脳に伝える。目は目で頑張っているのだと実感する。

 

絵を描くのを止める。止めどきも大切である。体の声に従うことを

覚えてからは無理に絵を進めることはなくなったと思う。

8月に入ったら、ますます暑くなっていくのだろうか。

とにかく今は制作ペース、自分の体のリズムを守り、

8月16日のオープンスタジオに向けて、体調を整えながら制作を

続けたいと思っています。