アクリル絵の具 | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

アクリル絵の具

 

制作途中だった油彩4点と未完成だったコラージュ作品数点への

エポキシ樹脂でのコーティング作業がようやく終わり、

これからはアクリル絵の具の可能性を試していきたいと思っています。

正直、ライプツィヒでの経験がなければこれほどアクリルに魅力を

感じることはなかったでしょう。とはいえ、自分の場合はアクリルだけ

では描くことができずにオイルパステルを併用してはじき絵のような

技法で描く事でなんとか形になっているように思います。

 

高校生の時にはじめて油絵の具にさわり、その魅力にひかれ油彩を

使用し続けてきましたが、乾燥の遅さと部屋で描くにはきつ過ぎる

匂いから近年は少しずつ油絵の具から距離をとるようになりました。

あくまで個人的な意見ですが、油絵の具はとても難しい。。。

ヨーロッパで活躍する画家、例えばネオ・ラオホなどのペインティング

を目の当たりにすると油絵の具はヨーロッパで生まれたものだと改めて

感じてしまうのです。そして自分は極東の日本人であることも。

 

アクリルを本格的に使用し始めてまだ半年ですが、水でといて

使用するアクリルに少しずつひたしみを覚えはじめております。

油彩のような重厚感は出せませんが、乾燥の速さと部屋でも気軽に

使用できるのはアクリルの大きな利点でもあります。

ただオイル(油画)を捨てきれずにオイルパステルを併用している

あたりに未練あり、またその事で新しいものができそうな気がする

のです。