「 紙 」に絵を描く事 | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

「 紙 」に絵を描く事

 

ドイツ、ライプツィヒのレジデンスを終えてオランダに戻ってきました。

7月末、LIA成果発表のグループ展が始まると風船がしぼむように

エネルギーダウンしてしまい7月末から2週間は制作を控え、次の展示の

ための準備やアプリケーションの作成などに時間をかけていました。

 

とはいえ今月23日からロッテルダムで「 The Cooks and Artist 」と

いうプレゼンテーション(個展)が始まるので今週から少しずつ制作を

再開しています。3ヶ月間、留守にしていたスタジオに戻ると油絵の具

やテレピン油の匂いなどが消え(乾い)ていて、制作途中だった作品を

このまま描き進めるより、再び1から描くほうが良いと思いキャンバス

を木枠から剥がしたり、紙やパネル板に下地のジェッソを塗る作業を

しています。

 

ライプツィヒの滞在制作では「 紙 」に絵を描くことの可能性を

発見できたように思います。それは自分にとっての新しい靴であり、

前に進むための新しいギアのようなものかもしれません。

ライプツィヒでの経験がどう自分を変化させたのか、

これから生まれてくる作品を通じてその変化を楽しみたいと思います。