荒木経惟 ARAKI Solo Exhibition at Foam in Amsterdam | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

荒木経惟 ARAKI Solo Exhibition at Foam in Amsterdam




先日、アムステルダムのfoam(フォトミュージアム)で開催されて
いる荒木経惟氏の個展「 ARAKI Ojo Shashu-Photography for
the Afterlife Alluring Hell 」を観てきました。2013年に荒木氏が
病気のために右目を失明したということを最近知り、
画家や写真家にとって目が見えなくなるということの意味を
考えながら、じっくり展示を観てまわりました。

中学生の頃。はじめて荒木氏の事を知ったのは某テレビ番組だった。
その個性的なルックスとユニークな発言に僕はすっかり荒木氏
のファンになってしまった。作品を知る以前に荒木氏の佇まいに
只者ではないという気配を感じた。
代表作「センチメンタルな旅」、「さっちん」、「愛しのチロ」、
「花のシリーズ」に「緊縛シリーズ」。
荒木氏の写真を観ていると、写真家として全てのエネルギーを
写真につぎ込む姿勢、ファインダーに映る対象に対する愛を
感じる。

僕は制作資料、コラージュ作品やスクラップブック制作のために
外出する時はなるべくカメラを持ち歩くようにしている。
こうして写真に興味を持つことができたのも荒木氏のおかげである。
そしてそれは、今の自身の制作スタイルにも繋がっているのだと思う。

有名、無名に限らず本屋などでたまたま見つけた写真集の中には
こちらの制作意欲に火をつける写真に出会うことがある。
それらの写真をスタジオの壁に貼り付け、今日もまた考える。

何故、自分はこの写真に興味を惹かれたのか?
それをどう絵にするのか?

これからも絵画と写真の関係を楽しみたい。