切実さ | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

切実さ


美術作家 肥沼義幸の制作日記



さて、At the drive in の再結成が発表されて、その後

Mars Volta の新譜発売もアナウンスされました。

もうファンとしては嬉しいかぎりです。なので最近は1枚1枚

じっくりと彼らアルバムを聞いています。


とくにMars Voltaの作品の中でお気に入りなのが、1stの

『 De-Loused in the Comatorium 』と2ndの

『 Frances the Mute 』です。いつもジョギングをしながら

何故この2作品が自分にとって特別なのかを考えていま

した。


『 De-Loused ~ 』が発売されたのが約8年前なので

それからもう何百回とこのアルバムを聞き返しました。

きっと僕は彼らの音中に「 切実さ 」を感じたんだと

思う。


「 切実 」というのはなかなか言葉で言い表す事ができ

せん。辞書でこの言葉を調べてみると、心に強く感じる

さまありました。


表現する事において「 切実 」というのは大切な要素

であると同時に、曲者でもあると思うのです。

強すぎる思いや感情は、時に絵を石のように硬い存在

し、鑑賞する人に絵の世界に入る隙間のような入り口

与えないのです。これは本当に難しい事です。


最近は制作を進める中で、僕自身の「 切実さ 」

「 衝動 」「 冒険心 」「 経験 」のバランスを考えてい

ます。決して「 切実さ 」1つだけの要素だけでは作品は

完成しないと思うのです。Mars Voltaの2作品にはこれら

の4つの要素がバランスよく反映されているように思いま

した。


Mars Voltaから絵の話に飛んでしまいましたが、3月27日

の新譜発売、今から楽しみにしてます。