色鉛筆のドローイング | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

色鉛筆のドローイング

美術作家 肥沼義幸の制作日記


さて、2月になってしまいました。

風邪をひいていた時、どうも油彩は重く、想像以上に体力を

使うので描く気力がわかなかった。


机の上の購入してから一度も使っていない色鉛筆セット

に目がいった。早速、色鉛筆のドローイングを描き始める。

もう何年も色鉛筆は触っていなかったなぁ。


1月は黒紙にソフトパステルを使って絵を描いてみたが

自分にしっくりくる素材だと思った。色鉛筆は鉛筆の線の

シャープさと優しい色という2つの効果が同居している

マテリアルだ。そんな当たり前の事を実際に手を動かして

再認識する。



また、紙の可能性にも気がついた。

タブローを描く場合、どうしても力が入り過ぎてしまい気を

つけていても画面が硬くなる印象がある。

その点、紙という素材は失敗してもよいという観点から絵を

描き始めるので、描き始める前の意識に差が生じる。


いつの時代でも巨匠のスケッチブックや紙にささっと

描かれたアイデアスケッチにはタブロー以上の魅力を

感じる時がある。


実験的な可能性はいつの時代でも紙にある気がする。

そんな事をふと思った。