プレゼンテーション | 美術作家 肥沼義幸の制作日記

プレゼンテーション

美術作家 肥沼義幸の制作日記



昨日、プレゼンテーションが終わりました。

ライクスでは、年初めに50人近くのアーティスト、スタッフ

さんの前で自身の作品のプレゼンをしなければなりません。

昨年、経験しているとはいえ多少ナーバスになってしまい

ます。


作品のコンセプトを話さなければならないのですが・・・


アムスに来る前は、新聞やテレビなどのニュースからヒント

を得て、自分とリンクする部分を見つけ、自分の感情と

事件をミックスする方法で絵を描いていました。


しかし、ここはアムステルダム。

日本の情報はインターネットのみ、会話は英語。

昨年前半の半年間は悩みぬき、苦しかった日々を思い

出す。



悩みぬいた末、ふとキャンバスを床に置いて描いて

みたいと思った。そこには、今までにない新しい景色が

あった。イーゼルを使ったり、壁に絵を掛けた状態で

絵を描くスタイルと床にキャンバスを置いて描くスタイル

では視点の定め方に違いが生じる。


その違いが、フレッシュな気持ちで絵を描く事の重要性に

気つかせてくれた。今は2つの方法を使い分けて制作を

しています


明確なコンセプトやテーマは無いとはっきり述べて、

僕の短いプレゼンは終わった。それでよかったと思う。


コンセプトやテーマも確かに重要だが、

それ以前に自然体で過ごし、人の言葉、風景、食べ物を

吸収していく。自然体で過ごす事、これが本当に難しい。


カッチカッチに固まってしまった、こう描かなければならない

という固い頭を柔軟にし、自然体で過ごす事。

自分にとっては、去年学んだ1番大切な事だったとプレゼン

の文章を書きながら思った。



美術作家 肥沼義幸の制作日記