生命讃歌 スペインの旅
スペインに行ってきました。
1週間という短い期間でしたが、マドリードとトレドに
行き、多くのマスターピースを見てきました。
手前にあるのはベラスケス像。
いや~本当に凄い、プラド美術館は!!
大学の時に西洋美術史概論「スペイン美術」という
講義を1年間受講していて、興味を持っていた
ゴヤ、ベラスケス、エル・グレコの3大巨匠。
とても1日では見きれずに3回プラドに足をはこびました。
なぜ僕がスペイン美術に興味を持ったのかというと
この国の巨匠たちは、とにかく「人間」を描いてきたから
だと改めて思います。僕の印象では、常設展示の
9割は人間が描かれた作品でした。人間の良い部分、
悪い部分、全部をひっくるめて人間を見つめた作品に
魅かれるのは今も昔も変わっていません。
そして、企画展示のフランシス・ベーコンの展示は
圧巻でした。すごく混んでいましたが、本当にスペインに
行ってよかった。
僕が絵を描くきっかけを与えてくれた作家の一人でもある
ベーコン。細部、全体感、テクニック、フィーリング、改めて
唯一無二のイギリスの巨匠です。
今回、まとめて作品を見れたので多くのことを学ぶこと
ができました。その1つはベーコンとは違った事を今、
描かなきゃ駄目だという事です。
僕は僕の絵を描かなければならないのだと思いました。
ソフィア王妃芸術センターにあるピカソの「ゲルニカ」
も凄かったです。いやね、本当に圧巻です。
「ゲルニカ」自体も凄いのですが、「ゲルニカ」を制作する
にあたっての習作もよかった。すごい作品量です。
あと、この美術館に常設展示されているダリの作品も
見ごたえがあります。
常設展示、2階は15~17世紀の作品を中心に展示され
ていて1階は印象派、後期印象派、フォービズムなど。
地上階にはキュビズム、シュルレアリズム、ポップアート、
現代美術。ルシアン・フロイトの代表作4点が展示されて
いて、なかなか見れる機会がない作家なのでびっくり
しました。充実しているコレクション。
1744年に設立された王立美術アカデミー。
16~19世紀のスペイン絵画のコレクション。必見は
スルラバン、アルチンボルト、ゴヤの代表作「自画像」
などなど。
~ トレド ~
マドリードからバスで1時間弱の世界遺産、古都トレド。
画家エル・グレコが愛した町でもあります。
残念ながら、グレコが描いた「トレドの風景」と同じ
場所に立つことはできませんでしたが、
サント・トメ教会
サント・トメ教会にあるエル・グレコの代表作
「オルガス伯爵の埋葬」は見ることができました。
この美術館にはゴヤの版画集「ロス・カプリチョス」
が展示されています。また中庭にはフランドルの
タペストリーが展示されていました。
トレド市街風景
街中は本当に迷路のように入り組んでいて、実際
僕も地図を見ながら歩いていたのですが、何度も
道に迷ってしまいました。
マドリード
いや~1週間の間、スペイン美術を堪能してきました。
アルボルという宿に泊まっていた同世代の日本人の
方々と出会い、夜はバルに飲みに行きスペイン料理
を味わい、今回も本当にいい旅になりました。