チョコレート Ⅳ【前右】性質 歴史
生産と消費
2009年にもっともチョコレートを多く生産した国はアメリカ合衆国で、1,569,490 t にのぼる。次いでドイツが多く、1,214,490 t を生産している。以下イギリス、ブラジル、フランス、イタリア、日本、ポーランドと続く。日本は年間 233,880 t を生産し、世界7位である。
2010年のチョコレート消費量(含む観光客による購入)は、ドイツが最も多く年間で一人当たり 11.6 kg を消費しており、以下スイス、イギリス、ノルウェー、デンマークと続く。日本は年間 2.1 kg で世界16位以下。
順位 | 年間チョコレート生産量 (2009年、単位トン)[22] |
年間一人当たりチョコレート消費量 (2010年、単位kg)[23][24] |
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国 | 生産量 | 国 | 消費量 | |
1 | アメリカ合衆国 | 1,569,490 | ドイツ | 11.6 |
2 | ドイツ | 1,214,490 | スイス | 10.5 |
3 | イギリス | 532,350 | イギリス | 9.7 |
4 | ブラジル | 517,300 | ノルウェー | 9.4 |
5 | フランス | 404,880 | デンマーク | 8.5 |
6 | イタリア | 276,900 | フィンランド | 7.3 |
7 | 日本 | 233,880 | スウェーデン | 6.4 |
8 | ポーランド | 220,000 | フランス | 6.3 |
9 | ベルギー | 191,530 | アメリカ合衆国 | 5.3 |
10 | スイス | 139,965 | オーストラリア | 4.5 |
11 | スペイン | 115,945 | ベルギー | 4.4 |
12 | スウェーデン | 52,282 | イタリア | 3.7 |
チョコレートの規格
日本では、1971年3月、不当景品類及び不当表示防止法第10条第1項の規定に基づき、公正取引委員会の認定を受けた「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」によって規格が定められている。
カカオ成分
カカオ分は「カカオ脂肪分」(ココアバター)と「非脂肪カカオ分」を合計したものである。カカオ脂肪分は文字通りカカオの脂肪分のみを示し、カカオマス特有の褐色や風味、ポリフェノール、テオブロミン、カフェインなどカカオの主たる薬効成分は非脂肪カカオ分に含有される。
原料となるカカオマス自体は苦く、日本では砂糖で甘味をつけたものが普通であったが、カカオに含まれるポリフェノールが注目されるようになり、2000年代に入ってリンツ・チョコレートの「エクセレンス」、明治製菓の「チョコレート効果」(カカオ分86%)などカカオ比率の高い商品が各種発売されるようになった。しかしその味は当然ながらカカオマス・ココアそのものの苦味が非常にきつく(コーヒー豆ペーストを食べている感覚に近い)、従来のチョコレートのような甘い風味は期待できない。特にカカオ99%を使ったチョコの包装紙には但し書きが付くほどである。
なお、ホワイトチョコレートにはほとんどポリフェノールは含まれていないため、健康のためチョコレートを摂るのであればできるだけ「非脂肪カカオ分」が高いものにしたほうがよい。
カカオ分の表記のない製品でも、下記(チョコレート製品)に示された種類別名称からある程度判別できる。「準チョコレート」となっているものはカカオ分がかなり低くなっている[注 2]。特に生産性や耐久性、原料価格などの理由により、駄菓子のチョコレートは多くが「準チョコレート」規格である。ただし「準チョコレート」規格の中には、カカオ脂肪分は少ないが、ココアを使っているため「非脂肪カカオ分」は多いものもある。
チョコレート生地
- 純チョコレート生地
- カカオ分35%以上・ココアバター18%以上。糖分(蔗糖に限る)55%以下・レシチン0.5%以下・レシチンとバニラ系香料以外の食品添加物無添加で、ココアバター・乳脂肪分以外の脂肪分を使っていないこと。水分3%以下であること。
「純チョコレート規格」も参照
- 純ミルクチョコレート生地
- カカオ分21%以上・ココアバター18%以上。乳固形分14%以上・乳脂肪分3.5%以上。糖分(蔗糖に限る)55%以下・レシチン0.5%以下・レシチンとバニラ系香料以外の食品添加物無添加で、ココアバター・乳脂肪分以外の脂肪分を使っていないこと。水分3%以下であること。
- チョコレート生地
- カカオ分35%以上・ココアバター18%以上で、水分3%以下であること。ただし、カカオ分21%以上・ココアバター18%以上、かつ、乳固形分とカカオ分の合計が35%以上・乳脂肪分3%以上、水分3%以下で、カカオ分の代わりに乳固形分を使うことが可能。
- ミルクチョコレート生地
- カカオ分21%以上・ココアバター18%以上。乳固形分14%以上・乳脂肪分3%以上で、水分3%以下であること。
- 準チョコレート生地
- カカオ分15%以上・ココアバター3%以上。脂肪分18%以上で、水分3%以下であること。
- 準ミルクチョコレート生地
- カカオ分7%以上・ココアバター3%以上。脂肪分18%以上で、乳固形分12.5%以上・乳脂肪分2%以上。水分3%以下であること。