フィフス・エレメント

フィフス・エレメント
Le Cinquième élément
The Fifth Element
監督 リュック・ベッソン
脚本 リュック・ベッソン
ロバート・マーク・ケイメン
原案 リュック・ベッソン
製作総指揮 パトリス・ルドゥー
出演者 ブルース・ウィリス
ミラ・ジョヴォヴィッチ
音楽 エリック・セラ
撮影 ティエリー・アルボガスト
編集 シルヴィ・ランドラ
配給 フランスの旗 ゴーモン
公開 フランスの旗 1997年5月7日
日本の旗 1997年9月13日
上映時間 126分
製作国 フランスの旗 フランス
言語 英語
製作費 9000万ドル
興行収入 $263,920,180[1]
配給収入 16億円[2] 日本の旗
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フィフス・エレメント』(仏題:Le Cinquième élément、米題:The Fifth Element)は1997年フランスSFアクション映画

リュック・ベッソン監督、ブルース・ウィリス主演。ミラ・ジョヴォヴィッチの出世作でもある。1997年5月9日カンヌ国際映画祭プレミア公開。

 

目次

・ 1あらすじ

 

あらすじ

1914年エジプトピラミッドで世界を救う5番目の要素「フィフス・エレメント」と、世界を滅ぼす邪悪な存在が予言されていることが発見された。突如円盤で飛来したモンドシャワン人により、鍵となる4つの石が隠し部屋より持ち出される。

300年後の未来2214年、世界は全ての攻撃を吸収してしまう「ミスター・シャドー」に脅かされていた。リンドバーグ統一宇宙連邦大統領はモンドシャワン人の意思を受け継ぐコーネリアス神父より、モンドシャワン人と5番目の要素(フィフス・エレメント)を知らされ、彼らを地球に呼び寄せるが、彼らは宇宙の殺し屋マンガロワ人の攻撃を受けて殺害されてしまう。

科学者は、回収された腕の細胞から美女リー・ルーを遺伝子再生するが彼女は脱走。偶然通り掛ったタクシー運転手コーベン・ダラスに拾われる。警官に渡さず、リー・ルーの言葉が分かるコーネリアスの元へ連れていく。モンドシャワン人たちは4つの石板を連邦最高の歌姫に託していた。10年に1度、フロストン・パラダイスでコンサートを開くというが、明日だった。コーベンとリールーは何とかフロストン行きの宇宙船に乗る。

歌姫がマンガロワ人たちに襲撃され、石板は体内にあると告げて死ぬ。石板を手に入れたコーベンは人気DJルビー・ロッドの助けも借りて敵を一掃。数分で星が爆破されると知ったコーベンたちは宇宙船で脱出するが、ゾーグは爆死。

ナイルの神殿にたどり着くが、反生命体は加速し、1時間57分後に地球と衝突するという。4つの石が揃って使い方も分かり、リー・ルーとコーベンの愛し合う力で反生命体は地球から遠ざかる。

登場人物

コーベン・ダラス(ブルース・ウィリス
本作の主人公。2214年のニューヨークに住むタクシー運転手。退役軍人で元少佐。特殊部隊のエリートとして、あらゆる武器を扱い宇宙船の操縦もこなせる戦闘のエキスパート。今はだらしのない私生活を送っており、遠方に住む母親からは小言の電話がよくかかってくる。勤務中に空から降ってきた謎の女性リー・ルーを助けたことにより、彼女を巡る争いから地球の存亡をかけた戦いに巻き込まれてゆく。
一日に吸う煙草を4本と決めているが、フィルターの部分が極端に長いため結局4本合わせてキングサイズ1本分、またはそれ以下である。
射撃能力と胆力は本物であり、物陰から現れた途端に目標を即座に射殺して場を収めた(その場にいた人質から「どこで教わった交渉術…?」と呆れられて、通信で現場の状況を聞いていた軍の人間も(当時のコーベンの上官を見ながら)「さあ、誰に教わったんだか」と白々しくなっていた)。
先述したようにズボラな一面があるが、面前で生着替えをしたリー・ルーを見ないようにするなど人並みの配慮は出来る。
リー・ルー(ミラ・ジョヴォヴィッチ
本作のヒロイン。フルネームは「リルミナイ・ダラビナベナチャイ・エバデセバド」。突如超高層ビルの窓から落ちてきた、オレンジ色の髪を持つ謎の女性。ゾーグの手下マンガロワ人に殺害されたモンドシャワン人の片腕より、リンドバーグ大統領らによって体を再生させられたが、パニックを起こして研究施設を脱出しコーベンと出会う。その正体は、悪を滅ぼす武器のキーである5番目の要素(フィフス・エレメント)“愛”。残りは四大元素(水・火・土・風)。最初は大昔に宇宙で使われていた言語(モンドシャワン語)しか話すことが出来なかった。地球人の5000倍のDNA情報を持ち、普通の人間よりも遥かに高い学習能力を持つ。また、格闘能力も非常に高く、肉弾戦で集団相手に優位に戦ったが、銃撃されて重傷を負うなど、生命力が極めて高いわけではないようである。一方で精神面では先述のパニックの件から見ても分かるように脆い部分があり、物語後半で過去の地球で繰り広げられた戦争の画像を見た時にもショックを受けていた。
ゾーグ(ゲイリー・オールドマン
本作の悪役である武器商人。フルネームは「ジャン・パプチスト・エマニュエル・ゾーグ」。主人公のタクシー会社の親会社の社長でもある。本作の悪役だが主人公とは接点がほとんど無く、フロストンパラダイス行きの船のエレベーターで行き違いになっただけで、主人公であるコーベンと直接対決することはない。頭の半分を剃り上げて透明なカバーで覆うという妙な髪型をしている。足が悪く器具をつけているため、歩き方も不自然である。哲学的な面もあるが、密航に失敗した手下を始末する位、冷徹な性格。コーネリアス神父に生と死についての独自の持論を展開したあと、さくらんぼを喉に詰まらせて死にかけるなどドジな面もある。黒幕である「ミスター・シャドー」には頭が上がらず、非常に恐れている。宇宙の殺し屋マンガロワ人を手下にしている。
彼らに最新兵器のデモンストレーションを見せて、石4個をトランクでもらおうとしたが、リー・ルーに石を抜かれていて、「石4個で4箱、石が無ければ何もやらん!荷造りして帰れ!」と追い返そうとしたが、銃を向けられ「ここまで来るのに危機を冒したんだ!」と脅され1箱タダで譲った。
ライトアーム(トリッキー
ゾーグの片腕ともいえる存在。ゾーグから与えられた任務を実行するも、いつもタイミングが悪く失敗ばかりしている。
コーネリアス神父イアン・ホルム
遥か昔からフィフス・エレメントの誕生を待ち続けてきた者たちの子孫。リー・ルーに宇宙の歴史を学ばせ宇宙を救う者としての教養を身につけさせる事に意欲を燃やす。反面、目的のためならば手段を選ばず、敵ではないコーベンを騙しもする。
マンロー将軍(ブライオン・ジェームズ
軍人でコーベンの元上官。フロストン星へと赴く任務に彼を抜擢し、懸賞旅行の当選を裏工作する。コーベンの元上官ながら、本来極秘裏に進めるべきフロストン星行きの任務における移動手段をラジオ番組での懸賞旅行に当選したという、誰でも簡単に知ることが出来るものにするあたり(ただしコーベン本人に事前通告はされず、初めて知った時は戸惑っていたが)、戦争が無い平和な時代が続いた結果政府や軍が平和ボケしている様子が見て取れる。
リンドバーグ大統領(タイニー・リスター・Jr.
統一宇宙連邦の黒人大統領。
ルービー・ロッド(クリス・タッカー
ラジオ番組の司会者。ラジオなので映像はないのだが、公開収録であるためかド派手な衣装を着ている。フロストン星行きの宇宙船の中で遭遇し、懸賞の当選者であるコーベンに半ば強引につきまとう。ハイテンションの高音・高速トークが特徴。≪女性的≫男性ながらも、女性に対しても情熱的な言動する。口癖は「Oh My God」「グリーン!」。
オペラ歌手ディーヴァ・プラヴァラグナ(マイウェン・ル・ベスコ)/歌の吹き替え(インヴァ・ムラ
宇宙船「フロストン・パラダイス」で行われるオペラ公演の歌手。数本の触手を頭と背中から生やした、光沢のある青色の肌をしている。本来の目的はあるものを渡すため、連邦政府の人間と接触する事である。同じ肌の付き人が多数いる。
パッコリー教授(ジョン・ブルータル
1914年のエジプトにモンドシャワン人が現れたシーンに登場。ピラミッドの壁画の秘密を解読している老教授。
ビリー(ルーク・ペリー
1914年のエジプトにモンドシャワン人が現れたシーンに登場。パッコリーの助手の青年。
司祭(ジョン・ベネット
1914年のエジプトにモンドシャワン人が現れたシーンに登場。先祖代々モンドシャワン人に仕えてきた一族の末裔。壁画の秘密を知りすぎたパッコリーを毒殺しようとしたが、失敗してしまう。これによって守るべき秘密の隠蔽が不完全になってしまい、ゾーグが秘密を知る遠因を作った。
強盗(マチュー・カソヴィッツ
コーベンの家に押しかけて銃を突きつけるが、不意を突かれて撃退される。
マンガロワ人
宇宙の殺し屋一族で、戦士としてのプライドが非常に高い。変装の技術にも長けている。ゾーグと手を結んではいるが反りが合わない。
ゾーグの取引の後、譲ってくれた最新兵器で遊んでいたが、自爆装置のボタンの事を告げられていなかったため、何も知らずに押した彼らは自爆した。
最後に豪華客船内で、ゾーグが仕掛けた自爆装置を5秒前に解除したとき、彼らが持ってきた自爆装置を作動させ「名誉のためだ…」とささやいて、ゾーグを道連れにした。
ミスター・シャドー(ジャン・レノ(声のみの登場))
ゾーグを手下に使う、意思を持つ邪悪な黒い小惑星。壁画に記された世界を滅ぼす邪悪な存在で黒幕。核ミサイルなどの全ての攻撃を吸収して無効化し、逆に自らの力に変えてしまう。通信衛星を吸収しゾーグに電話で指令を出す。弱点はフィフス・エレメント“愛”と四大元素を組み合わせた最終兵器。

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