オーストラリア Ⅰ 目次・概要
国名
詳細は「オーストラリアの国名(英語版)」を参照
オーストラリアの最も古い地図(1547年)
正式名称は、Commonwealth of Australia(英語発音: [ˈkɔmənˌwelθ əv ɔ(ː)ˈstreiljə] コマンウェルス・ァヴ・オ(ー)ストゥレイリャ)。通称、Australia 発音(豪)[ヘルプ/ファイル]
発音(米)[ヘルプ/ファイル]。
通常日本語の表記は オーストラリア。Commonwealth of に対応する語として「連邦」を付け オーストラリア連邦とすることもある。実質的には共和政体をとるが、形式上は世襲の英国(女)王を元首に戴く君主国であり、Republic of(〜共和国)とすることはできないことから、同義語・類義語の Commonwealth of (17世紀中葉に成立した共和政時代のイングランドの英名は Commonwealth of England であった)を用いている。したがってこれを「連邦」と訳すのは必ずしも正しくはないのだが、オーストラリアが連邦制国家であることは間違いないので、便宜上このオーストラリア連邦が Commonwealth of Australia の正式な訳語として用いられている。
漢字による当て字では伝統的に濠太剌利と表記され、またそこから濠洲(ごうしゅう)とも呼ばれる。「濠」は常用漢字の「豪」を代用して豪太剌利・豪洲と書くことも多い。しかし「剌」(ラツ)を常用漢字の「刺」(シ)に置き換えるのは音が異なるため誤りとなる。
国名の由来はラテン語で「南の地」を意味する terra australis で、これはヨーロッパにおける伝説上の大陸、テラ・アウストラリス・インコグニタ(ラテン語 : Terra Australis Incognita)のことを指している。
「マシュー・フリンダース」も参照
歴史
詳細は「オーストラリアの歴史」を参照
先史 - 人類の移動、居住、氷河期の終焉
更新世の地球環境、人類の移動
40000〜45000年前(60000年前、更にそれ以前とも言われる)、更新世の何回かの氷河期の結果海面が100〜150m下降した更新世末期の、今日より低海面の時代にアボリジニがニューギニア方面から渡り、先住民となったと考えられている。南東のタスマニア島に人類が渡った時期は、同島に存在する最古の人類居住遺跡が形成された時期約38,000年前であろうと考えられている。また、その時期はバス海峡に陸橋が形成されたであろう時期と合致する。[26]。
沿岸はティモール海域、ニューギニアに伸び、ともに一つの陸地(サフル大陸)であり、アラフラ海、カーペンタリア湾、トレス海峡をつないでいた。スンダ列島から海の短い距離の部分を渡って Sahul へ、続いて陸橋を渡ってオーストラリアへ来たと考えられている。
考古学的証明では、西オーストラリアのスワン川上流に40,000年前、タスマニア(タスマニアも当時大陸に繋がっていた)には30,000年前に人類居住跡が見つかっている。また約42,000年前とされる人類の化石もニューサウスウェールズ州で発見されている(例: ムンゴマン)。
ニューギニア、インドネシアとの動物・植物種の共有は、当時の陸橋の結果で、最後の氷河期の終わりに海面が上昇し、ニューギニアとの間は海でへだてられた。海面レベルは6,000年前から現代までほとんど同じである。
人類の居住以降
木炭の発見から、火の使用も確認されている。狩猟採集民族は森林、硬葉樹林を開拓するためなどに使用した。耐火性の高いモクマオウ科、ユーカリ、アカシアなどが残った。
動物種では人間より大きい大型動物類の多くは絶滅し、多くの小型動物もいなくなった。ディプロトドン(全長3m、有袋類の草食動物で史上最大の有袋類、カバに似ている)、数種の大きな飛べない鳥、肉食のカンガルー、体長5mのトカゲ、小型自動車ほどの大きさの亀などを含む、約60種の脊椎動物が絶滅した。大規模な絶滅の原因は火、狩猟、気候変動などと考えられるが、最も大きな原因は人間の介入だと思われている。
ヨーロッパ人による入植以前の人口は分かっていない。
氷河期の終焉
13,000年前に更新世末期、氷河期終焉を迎え、トレス海峡、ヴィクトリアとタスマニアの
アボリジニの伝説によると、氷河期の終焉は早く(あっという間に訪れた)、海面の上昇
(陸地の失現)とともに、魚が天から降って来た、津波があったと伝えられている。
そのとき以来、タスマニアアボリジニは地理的に孤立し、9,000年前にバス海峡の島々とカンガルー島の人間は消滅した。
オーストラリアとオーストロネシアの人々との交流は長期にわたってあったと言語学、遺伝学的に証明されている。