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【去年からすでに?】 来年にも4隻体制に 導入進む日本の空母、その現状と課題
- 2015.10.24
- 関 賢太郎(航空軍事評論家)
F-35B垂直離着陸戦闘機の艦載を語る前に
最低限の兵装しか持たない「いずも型」は対潜重視の「ひゅうが型」に比べ、より広汎な任務に対応可能な、“本格的な航空母艦”としての機能が重視されています。
例えば「ひゅうが型」「いずも型」ともに手術室、集中治療室を備えていますが、病床は「ひゅうが型」8床に対し「いずも型」は35床。そのため島嶼防衛における上陸作戦時のヘリコプター拠点としては、「いずも型」が優れます。
また「いずも型」は飛行甲板が広く、大型の榴弾砲や軽装甲機動車を展開するにも有利です。ただ、もちろんそれは「どちらがよりその能力が高いか」という話で、「ひゅうが型」が上陸作戦の拠点となることも可能ですし、「いずも型」も対潜作戦の中核としての役割を担うことができます。
そして「ひゅうが型」と「いずも型」、いずれもSH-60J/Kのほかに大型の輸送・掃海ヘリコプターMCH-101を艦載。また必要に応じて陸自のUH-60JA「ブラックホーク」、UH-1J「ヒューイ」、CH-47J/JA「チヌーク」、そしてまもなく導入予定のV-22「オスプレイ」の運用が行えます。

「航空母艦」という存在は国家の“威信財”として、“力の象徴”としてみなされることが少なくありません。すでにそうした風潮は強く現れており、F-35B「ライトニングII」垂直離着陸戦闘機の「ひゅうが型」「いずも型」への艦載が議論されることもあります。
しかしながら、F-35Bうんぬんといった遥かに先の未来よりも、まずいまはこの4隻の航空母艦、特に巨大な「いずも型」が海上自衛隊にとって手に余る「大きすぎる服」とならないよう、運用実績を着実に積み重ねてゆくことが重要であるといえるでしょう。
【了】
Writer: 関 賢太郎(航空軍事評論家)
1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。