ヨーガの8つの実践とゴール

  • 2016.03.02 Wednesday
  • 17:25


ヨーガ(Yoga)は「合一」(動詞語根Yuj「結びつく」)を意味します。

古典ヨーガの『ヨーガ・スートラ』では、
ヨーガの実践を8つに区分(ヨーガ八支足)しています。

ヤマ(道徳律)
ニヤマ(自己浄化法)
アーサナ(座法)
プラーナーヤーマ(呼吸法)
プラテャーハーラ(心を内側へ引き戻すこと)
ダーラナー(精神集中法)
デャーナ(瞑想法)
 サマーディ(三昧境)

『ヨーガ・スートラ』はパタンジャリの編纂したもので、
 

ヨーガ学派の論書となります。

最初の5つを扱うのがハタ・ヨーガであり、
残りをラージャ・ヨーガといいます。
ラージャ・ヨーガは古典ヨーガとも言われます。

ハタ・ヨーガが社会行動や肉体的な実践であるのに対して、
ラージャ・ヨーガは体験や解脱に関する哲学的理解と、
瞑想を中心として実践です。

それ以前のウパニシャドの時代には、
マイトラヤニーヤ・ウパニシャドに見られるように、
ヨーガは6つの分野に区分されていました。

プラーナーヤーマ(呼吸法)
プラテャーハーラ(心を内側へ引き戻すこと)
デャーナ(瞑想法)
ダーラナー(精神集中法)
タルカ(黙想法)
 サマーディ(三昧境)

古典ヨーガのなかのヤマ、ニヤマ、アーサナがなく、
タルカが含まれています。

ハタ・ヨーガのゴールは、
個人の精神(ジーヴァートマ)と
宇宙的精神(パラマートマ)との結びつきです。

ラージャ・ヨーガのゴールは、
個人の精神と真我を識別し、
真我が自己として機能した、カイヴァリャがゴールとなります。

カイヴァイャとは、単一性、純粋性、独存などを意味します。
物質的な精神や肉体などのプラクルティから離れ、
プルシャが自己として確立された意識状態です。

ハタ・ヨーガとラージャ・ヨーガでは、
テキストの知識からみれば、
ゴールは異なります。

ハタ・ヨーガにおいてはサマーディの体験をゴールとし、
ラージャ・ヨーガではサマーディが確立された状態をゴールとしている、
ようにみうけられます。