2015年注目の最新技術10選!! 映画のような未来がきた!Ⅰ
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2015年注目の最新技術10選!! 映画のような未来がきた!
2015.03.13
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【5】スマートコップ
※イメージ画像:YouTubeより
今までにもスマートフォン、スマートウォッチなど、最新技術が搭載されたガジェットが次々と開発され、IoT (Internet of Things、モノのインターネット)という言葉も生まれるなど、様々なスマートデバイスが発売されてきた。そして、またこの『スマートリスト』に新たな製品が今年加わった。
Mark Oneというアメリカの企業が開発した、Vessyl(ビセル)というスマートコップである。このコップは中に注がれる飲み物を感知し、カロリー、カフェイン、糖分の量などの情報を付属のアプリに自動転送してくれる。またジョギングアプリなどとも連動しており、飲んだ物と量、そして運動量から体の水分量を割り出し、体内の水分を基に健康管理に必要なデータを残してくれるのだ。
今でもダイエットや日々の健康を管理する、アプリやツールは多く出回っているが、これらは全て自分で入力することが必要となり、それだけでもかなりの手間になってしまっていた。だが、このスマートカップ自らが感知し、記録を転送するためその手間はいらなくなる。
Mark Oneは、このような『モノのインターネット』製品を今後も積極的に発表していくとしている。私たちの食するもの全てが食器たちによって記録され、自動的に栄養状態が管理されていく日も近いのかもしれない。
動画は、YouTubeより
【6】インターネットからダークネットへ
※イメージ画像:Thinkstockより
2014年に、海外セレブリティ―のプライベート写真が大量流出するという事件が起こった。セレブリティ―に限らず、インターネット上でセキュリティーを行っているはずの個人情報が流出してしまうという事例は後が絶たない。
そこに目を付けて開発されているのが、確実に情報を守るということを目的にしているスマートフォンや、メールサービスである。主には暗号化の徹底や暗号化のタイミングを変えることによってハッキングされる危険を回避するというものだ。
この様に強力なセキュリティーを備える通信のことはインターネットではなく、
『Darknet(ダークネット)』と呼ばれおり、その名の通り情報をしっかりと隠すという性質がある。
このコンセプトは1970年代から提唱されていたが、近年になって実用化され、『Blackphone』という『Darknet』に特化した情報堅守のスマートフォンの発売も海外では始まっている。まずは企業相手のビジネス展開をしているが、将来的には個人へも拡大するとのことである。ハッキング犯罪の抑制に多いに期待できるテクノロジーだろう。
※イメージ画像:Thinkstockより
3Dプリンターが登場してしばらく経ち、現在では医療や製造業など様々な場所で活用されている。医療分野では3Dプリンターを使い、皮膚や臓器、骨などの細胞を作製することが可能になり、製造業では、カスタマイズやDIYが容易になり、既存の生産ラインの常識が覆されている。
そして、今度は3Dの上をいく、4Dプリンターの開発が進んでいるという。4Dとは、立体に加えて、温度や湿気などの環境状態をも考慮されるという意味合いを持ち、特に恩恵を受けるのは衣服業界ではないかといわれている。この技術が成立したあかつきにはこれによって、熱や湿度などの環境変化に応じて、形態を自在に変える布素材などさえも開発が可能になるという。
ハイペースで進むプリンターの進化による発展。これによって洋服やその他の産業がどのように変化していくのかとても興味をそそるところである。
【8】ロボットの進捗
※イメージ画像:Thinkstockより
最新技術、未来の技術というと思い浮かぶのはロボットではないだろうか。今までは工場などの生産ラインでの利用が多くを占めていたが、技術の向上によりロボットも活躍の場を着々と増やしてきている。
最近は、GPS技術の向上により場所の特定が容易になったため、農業の世界にも進出。また、医療現場で患者のベッド移動を助けたりするなどの役割も担い始めている。
環境に適応、反応するように変化させていき、今後もロボットとコラボレートする形で成立する仕事も増えていくという。人間は人間にだけしか出来ないことを、ロボットは人間には出来ないことを担当する、という関係性が築かれていくようだ。
SF映画ではロボットに乗っ取られる世界が度々描かれてきたが、進化を続けるロボット技術は、私たちにロボットと人間の関係性という人類学的な問題が浮上する段階にきているのかもしれない。
遺伝子工学
※イメージ画像:Thinkstockより
遺伝子組み換えの作物にはマイナスのイメージが付きまとう。だが、科学界では通常通り栽培された作物となんら変わりのないという認識もあり、人間に与える害も通常栽培のものと同様であるという共通認識がある。むしろ栄養価を高める、冷害などの自然環境に強くなる、栽培が用意になるなどのメリットさえあるという。
また最近ではCRISPRという最新技術が登場し、希望のDNA情報を選んで変更、削除、はたまたDNA全てを変更するということを狙い通りに行うことが可能になったという。
そして、この遺伝子の組み換えプロセスは自然に同様の変化が起こる時に経るプロセスとほぼ同じだというのである。この様に遺伝子を正確に変更できる技術が整ったことにより、作物に病気に対する抗体をつけ、その結果殺虫剤の使用量が減るなどというプラスの変化も起こってきているそうだ。
【10】プロジェクトルーン
※イメージ画像:「technologyreview.com」より
ここまでインターネットが浸透している世の中に住んでいると信じられないようだが、世界の60%である43億人はまだネット環境が整備されていない地域で生活をしている。
そこで立ち上がったプロジェクトがGoogleによる『プロジェクトルーン』である。ルーンとは英語で『正気でない』などの意味があるが、このプロジェクトネームはそれと掛けて付けられたという。
これは、インターネット回線の届いていない地域に、ヘリウムで膨らませた風船ゴンドラを飛ばし、ネット環境を構築するというものである。名前の由来もなんだか理解できる気がする。
もちろんこのゴンドラにはソーラー電気で動くデバイスが設置され、無線によって地上と通信し、浮いている地域にハイスピードのネット環境を届けるという仕組みになっている。すでに試験的に2、30個のゴンドラが南半球に浮いているという。
最終的な目標はインターネット人口を増やすことにあるとし、将来的にはインターネットプロバイダーにこのゴンドラの使用を貸出すというビジネスにも展開する予定だという。
以上2015年注目の最新技術10を紹介したが、こうして最新技術を並べてみると、便利な世の中のように思える。だが、色んな分野はいまだ成長途中だ。これらの最新技術がどの様に発展し、世の中に変化をもたらしていくのか注目していきたい。
(文=有吉杏子)
参照:「technologyreview.com」など多数