1000人のホムンクルスの少女たちに囲まれて異世界建国    作者:初枝れんげ
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「第1軍団長は前へ」美しい銀髪をなびかせた幼き少女、死神アルジェである。

「次に第2軍団長は前へ」漆黒のナハトが元気よく前に進み出た。

彼女たちの後ろにはそれぞれ399人のホムンクルスの少女たちが控えている。

「よし!! 次に第3師団長は前へ」魔将軍のマロンクレール

彼女たちの後ろには選ばれた98人の少女たちがいた。いずれも魔法の素養の高いものたちだ。
「君たちは師団とするが、あくまで戦力規模を換算したものだ。第1軍団長、第2軍団長とは同格である」

「まだ魔法の使用に不慣れな者も多い。導いてやってくれ。では次、親衛隊長のプルミエ、前にでよ」元帥であるファーストナンバーを持つ青色の少女、プルミエである。

「僕の親衛隊隊長としてそばにいるように」
プルミエの後ろにも他の親衛隊のメンバーが9名控えていたが、彼女と全く同じ表情をしていた。

「う、うん、励んでくれ。さ、さて、兵站部隊」 五人全員少佐
ベルデ、フォルトウーナロッソ、アマレロ、マリゴールド、スミレが声を揃えて返事をする。

「お前たちには兵站部隊を率いてもらう。決して攻撃の届かない遠方からギフトによる支援を行え。まあ、戦闘が出来なくもない君たちだが、本格的な戦闘となれば難しいだろう。前線の死傷者が0になるようにそのギフトを振るえ!!」

彼女たちの後ろにいた85人の少女たちも声を揃えて返事をした。

「なお、兵站部隊の待機拠点については計画の第1段階時点ではジルムの町を考えていた。しかし、これを変更する。諜報部隊からの情報では、そろそろ恐怖で縛り付けていた町人たちが反乱を起こしそうな雰囲気とのことだ。そこで兵站部隊は一旦、安全な場所・・・あの最初の砦まで移動してもらうことにする。第2段階時点では呼び戻すのでそのつもりでな」

兵站部隊が確保すべき物資は少なく、いずれも町から徴用することで足りてしまった。

このような経緯から、兵站部隊の役割は食糧確保という本来任務ではなく、完全に諜報や謀略、奇計といった側面に偏っていたのである。
 

カーネ連隊部下四名=一人大隊百人力戦闘タイプ

 

 

 

回復部隊No.0754、チカトリーチェ。そしてNo.0839、ベネノ。