トンネルを抜けると異世界!?〜持ち込んだ道具はチートアイテムに変身、世界中を自由に観光して回れ!〜   作者:3205  次の話 >>  1/22

1ー1 WELCOME TO ANOTHER WORLD!

1つ目は[万能鑑定]。
メニュー欄の説明によれば、なんでも鑑定できるらしい。普通の鑑定もあるが、

そっちは[鑑定Lv1]とコストの低い代わりに精度や鑑定できるもの種類はアップグレード

(レベルアップ)しないと少なすぎるので、使い物にならないらしい。
取り敢えず食っても大丈夫な物とかを調べておきたいのでこれの選択はほぼ確定だ。

2つ目は[念話]。
対象者にメッセージを送れるらしい。周囲に人がいれば便利だ。

3つ目は[万能地図]。
行った場所の周囲100kmの地図を自動で作成。ナビゲーションや、他の生物を点で表示したりできる。スコープ機能もあり、[万能鑑定]と組み合わせれば目に見えていないものまで鑑定できる。
念話との組み合わせも可能らしい。

4つ目は[格闘Lv1]
この場合のLv基準は、1レベルで俺がみっちり十年格闘術を極めて得られる強さが

手に入る。Lv2は二十年分、Lv3は三十年分といった感じだ。

過去に色々なアルバイトをしていて、格闘術を習う謎のアルバイト(塾を開くときの参考にしたいだとか)をしたことがあったが、そこの、今は立派な師範代に、真面目に格闘術で食っていける、と言われるほど筋はある俺だ。自分で言うのは少し恥ずかしいが、なかなか期待できると思う。

あの師範代はなかなかいい人だった。俺の事情をなんと無く察すると、報酬の金の入った袋の中に黙って五万円も多く入れていたのだから。そんなこともあり、今も時々連絡をすることもある。今は沢山の弟子に囲まれて忙しく、楽しく過ごしているようだ。

4つ目は[言語操作]。
様々な言語を使えるようになるらしい。こっちの言葉は通じない可能性が非常に高いので、知的生命体と接触するときは是非とも欲しい。

5つ目は[創造Lv1]。
レベル1はあまり使えない割にコストが最初は高いらしいが、アップグレードすると超便利な

アプリになるらしい。でもアップグレードの仕方がいまいちわからないので今は保留。

アップグレードに必要なコストは馬鹿にならないだろうアプリだと予想できる。

似たようなアプリで[作成Lv1]があるが、[創造]よりはるかに使えないらしい。

6つ目は[万能メニュー]。
説明は無し。ただネーミングからしてかなり役に立つことは予想される。

この6つの中から選ぶのだが、万能とつくものはコストが高い。すぐに他のアプリが選べなくなる。取り敢えず[万能鑑定]は選択して、そこから生きていくために必要なものは何だろうと考えていくと、やはり[万能地図]と[万能メニュー]だろう。
3つしかアプリは取れないが、ロックがかかっているアプリがあることから、後々でまたもらえる可能性があるからそこはしょうがない。諦めよう。

俺はその3つのアプリを選択すると決定ボタンを押す。

『インストール中…………インストール完了。アプリ[万能メニュー][万能地図][万能鑑定]をインストールしました』

どうやら無事にアプリはインストールできたようだ。

『アプリ初インストール完了のお祝い!便利なアイテムをプレゼント!持ち込んだものを

鑑定すれば効果がわかるようになります!』

「ほー……[万能鑑定]を選択して、対象を意思で選択?やってみるか」

指示通りに[万能鑑定]をタップした後、鑑定鑑定鑑定と飲み終わった水筒に念じた。

『超活性誘導水の入っていた便利水筒

水筒自体もグレードアップ済み。容量は無限。複数の液体を分けて入れることができ混ざることは念じない限りありません。念じたものだけを出すことができます。温度調節もできるので、液体の種類と量を選択すれば温めたり冷やしたりできます』

「いや、ただの水だっただろ。水筒便利すぎるし」

超活性誘導水って何?どこでトランスフォームしたの?よくわからないので、俺は

超活性誘導水のところをタップした。

『超活性誘導水

人の体の潜在能力を100%引き出す力を持つ水。超進化誘導物の前に飲んでおくと

痛みを味わうことはありません。〔自己再生〕、〔超身体能力上昇〕などの能力が得られます。ただし、痛みを味わった分、〔完全痛覚耐性〕を得ています』

超進化誘導物はおそらくおそらくブロック状の携帯食のことだろう。今度は

超進化誘導物のところをタップする。

『超進化誘導物

人の体を組み替える物体。人の構造自体を変えてしまう物質。超活性誘導水を飲む前に食べると組み換えの負荷に耐えきれず、身体中が激しい痛みに襲われ、死に至ります。今回生きているのは奇跡です。よって〔幸運の祝福〕〔オーバーリミット〕を得ました。』

ふむ、どうやら俺は死にかけてたらしい。そして夜目の強さや体の絶好調度合いは

〔超身体能力上昇〕によるもので間違いないだろう。

俺はホームボタンを押して、元の画面に戻してみた。その状態で鑑定をしても

「できるな」

つまりいちいちアプリを開かなくても一度開けばいいようだ。

というよりもともと入っていたアプリの[カメラ][写真][天気][設定][リマインダー][メモ]

[計算機][時計]は残っていて、他のアプリは全部消えていた。

追加されていたのはまずインストールした[万能鑑定][万能地図][万能メニュー]。

他には[ステータス][SHOP][アイテム図鑑][モンスター図鑑]。

よくわからないのが[万歩計][スタンプラリー][観光サポーター][ポイントカウンター][ExtraMission]。
ラインナップがバリバリ旅行用なのは俺が旅行の途中だっただからなのか、遊び要素たっぷりだ。試しにスマホの充電を見てみると無限のマークが書いてあり、少しめまいがした。

充電ショックから落ち着き、お腹は全く空いていないので、はじめにアイテムの確認をすることにした。まずはよくわからない液体のような物が入った大きいリュックを鑑定。

『変幻自在リュック

容量は無限。大きさ、色、形、材質などを念じるだけで自由に変更できます。取り出したい物を念じながら手を入れれば、簡単に荷物を取り出せます。生物は入れないほうが吉。防水防火、汚れは自動で落ちますし、余程のことがない限り絶対に壊れません。どんなに荷物を入れても重さは常に100gの一定です』

これも水筒に並んでかなりのチートアイテムだ。要はなんでも持ち歩けるということだろう。

俺は早速リュックの形を小さめのポーチ型に、色は黒一色で、腰に結びつける紐をデザインして腰に結びつけた。

そして、ポーチに向けてランタンと念じなが手を入れると、あっさり何かが手に当たる感触がして、引き抜いてみると念じていたランタンだった。

鑑定してみて、説明が読みにくかったので、レイアウト変更のボタンを押したら読みやすくなった。

『光闇源ランタン

・光だけでなく、闇も作り出せる不思議なランタン
・対象とするモンスターが嫌う光を出す効果があり、念じるだけで設定可能
・充電の必要は無し
・光、闇の強さを調節することができます
・明るすぎて眠れない時は重宝します
・念じるだけで 闇、光のON、OFFの切り替え(遠隔操作)ができます
・ランタン自体の大きさも変えることができます』

次は山でキャンプする為に買ったテント。

要塞テント

・空間拡張されており、中は普通の一軒家以上に豪華な3階建て
・かなり広いです。
・ポイントを使えばさらなる拡張、設備の追加も可能です
・水道、トイレ、お風呂も完備
・3階はホテルのようになっていて、10部屋あります
・自動クリーン機能も付いているので自動で掃除されます
・備え付けの家具があります
・[SHOP]で他の家具の購入も可能です
・テントを建てる際には念じるだけで勝手に建ちます
・しまう時も同様です
・結界が常に展開され、海山 榊様が許可したものしか入ることはできません
・結界は非常に強く、核弾頭ぐらいではびくともしません
・防音・防視・防臭・防火・防水・自動温度調節機能などがあります』

そこからはどんどん持ち物をポーチから出していった。

『武装変化型万能ナイフ

元の機能と比較
・ラージナイフ→大剣
・スモールナイフ→長剣
・マイナスドライバー(小)→大電動ドリル
・マイナスドライバー(大)→大槍
・リーマー(穴あけ)→[SHOP]でカスタマイズ可能
・ピンセット→[SHOP]でカスタマイズ可能
・爪切り→大鎌
・ワイヤーストリッパー→[SHOP]でカスタマイズ可能
・マルチフック→[SHOP]でカスタマイズ可能
・栓抜き→[SHOP]でカスタマイズ可能
・キーリング→大盾
・カン切り→斧
・ツースピック→大太刀
・ハサミ→ハルバード
のこぎり→チェーンソー
・金属やすり→ハンマー
・元の機能としても十分使えます。
・武器形態にするときは対応する物を出して念じればできます
・サイズは自動調整
・サビなし、刃こぼれなし、切れ味低下無しの優れものです
・武器の使い方は別アプリを購入、参照してください

『守護霊魂衣シリーズ

・着ている衣服全てに防火防水防汚などの効果
・手触り良し
・洗わなくても問題なし
・自動温度調整機能』

『黒白暴破無限龍・至宝星水衣

・レインコートを超魔改造
・龍の紋章の影響により、龍の力を一部使いこなせます
・守護霊魂衣の能力も保有
・念じれば特定部分を硬化可能
・威圧効果があります
・着るだけで身体能力を超上昇
・特殊結界を常時展開
・周囲の危険物を分解、消滅させることもできます
・飛行することもできます
・飛行の為には他のアプリをインストールしてください
・龍の力は他のアプリをインストールすることで使える物が増えます』

『回復寝袋

・寝袋に10分寝るだけで体を全回復できます
・身体の基礎回復力を上昇させます
・自動温度調整機能付き
・最高の寝心地です
・寝入り、寝覚めをよくします
・アラーム機能付き』

あとはタオルや歯ブラシ、歯磨き粉、折りたたみの机・椅子、鉛筆、綿棒、アイマスク、耳栓、マスク、風邪薬、ダッチオーブン、折りたたみバケツ、クーラーボックス、救急バックセット、

インナーマット、ツーバーナー、調理器具セットなどキャンプに対応できる道具が全て魔改造されていた。
 

「なんだこの電車…………」

何て言えばいいんだろう。前方に主砲みたいなものが付いてたり、横に巨大な機関銃みたいなものが沢山付いている。戦車っぽいというか、全体はメタリックブラックで、電車っぽい要素がほぼ皆無だ。車輪がギリギリその存在を示しているぐらいだ。

俺は恐る恐る鑑定してみた。

『機械戦車黒龍

・使い方は別アプリを参照
名前をつけてね!〈 〉』
 
俺は名前の欄に〈ウロボロス〉と打ち込んだ。

『名前を呼んであげてね!』

「マジか…………」

「…………ウロボロス」

『Gooooooo!』

電車らしからぬ音が、というより鳴き声が電車から上がる。
そしてガシャガシャと主砲がしまわれ、形がどんどん変形していく。どこから出てくるのか翼、前足、後ろ足、胴、頭。そして頭の両眼に赤い光が宿る。

『Gyouooooaaaaaaaa!』