
その日は夜から銀座で阿波踊りの出演があったため、仕事場から直接 阿波踊りの控え室に向かった私

控え室に到着し 着替えるため阿波踊り衣装が入った荷物を確認すると………
着物が……
無い








どこを探しても、肝心の着物が………
にゃー









冷静に。昨日の自分を振り返る。
バックに下駄入れて~タビ入れて~
(中省略)
帯締め帯あげ入れて~帯び入れて~バックのチャックをしめて……。
うわうわうわ………
着物入れ忘れてる



今から衣装を取りに帰っても本番に間に合わない



すぐさま母に電話すると………
母『ブァカっっっっッ


っと初めて耳にする言葉が飛び出した


母『今何時


私が持って行くわ



っと、かなりお怒りの様子……
そらそうだ

数分後……
同じく仕事帰りで直接控え室にやってきた姉に一部始終を話すと……
姉『えぇぇぇぇっ



どうするの



私『ママが持ってきてくれるって

すると姉は不適な笑みを浮かべ……
『ジジャジャァーン



…っと姉のバックから私の着物を差し出した


訳が分からず
詳しく聞いてみると……
どうやら昨日の時点で、すでに母と姉は
私が着物を入れ忘れている事に気づき、
当日こっそり持っていき
‘私の焦り具合を観察する’
っといったプチドッキリを仕掛けていたそうなの



私『えっ





姉『そうだよ



母の演技上手すぎる


いやぁぁぁ


まんまと騙されましたよ………
恐るべし


