ようこそ。
Dousakuのほめ達!ブログにお立ち寄りくださり、有り難うございます。

日常の出来事をほめ達!視点で書き綴っています。

今日は「切なさ」について




初日 

空港から直行で病院に向かい

酸素マスクをして目を閉じたまま

耳元で呼び掛けても反応しない父の姿を見守りました

しんどい様子が伝わってきます



母が、私が来たことを伝えると

「アァ…」 と力なく一言


これは、父が持っている精一杯の力でした


その後、目を開けることも、頭を動かすこともなく
ただただ、苦しそうに息をしていました




二日目 

私と目が合いました


父の目を見た時

娘が来たことを理解してくれたことがわかりました


はっきり話せない父に

耳を近づけ 何度も聞き返し

ゆっくり反復しながら


出来るだけ正確に聞き取ろうとしました



聞き取れたときは

素直に嬉しく



聞き取れないときは

父に申し訳が無いと思いました



それでも私は

こうして側に来れたことが幸せでした




三日目 

熱が落ち着いてきて
顔色もいいようでした


いくつもの管を付け
酸素マスクをしている父は


見舞いに来る私たちの心配をしていました

寒いから
足元が悪いから
暗いから
疲れているから 心配だと

「有り難う。気を付けるね」
「大丈夫、私がお母さんと一緒に帰るから」

明るかった空はあっという間に暗くなっていました




四日目

気力がない様子です

「先生、有り難う。ぼくはもうここから出られない…」

ベッドの上でリハビリを受けながら、涙する父


私たちは
静かに重たい空気に包まれました



「辛いよね お父さん。辛いよね…

家に帰りたいよね…



けど、家ではこの治療が出来ないから
もう少しお任せしましょう

何も頑張らなくていいの
たくさんしてもらって

今まで人に頼らず出来ること、沢山してきたんだから

今は、してもらっていいんだよ

恩送り

私たちがチャンスをもらってる


だから
悪いとか申し訳ないとか、思わないで


言えるときでいいから

伝えられるときでいいから

「ありがとう」って

言ってもらえたら、私たちは嬉しいよ


お父さんは「ありがとう」をたくさん言うチャンスだよ

言われた人は嬉しいよ

そうやって一つ一つ悪いところ治していこう」


「また、来るから

今度は息子を連れて来るからね

あの子も会いたがってるから

またね」




切なさが空気を包み目頭が熱くなります





「ありがとう…」
か細い声で父が私に言いました




(…大丈夫。落ち込んだ後はきっといい方向に向かう)



根拠の無い言いきかせを自分の心に呟いて

父が微笑んでいる様子を思い浮かべ

病室を後にしました




心配ばかりしていても仕方のないことです

それよりも

今、自分に出来ることは何かを見つけ、行動することの方が大切です

見つからなければ、探すこと

自分に出来ること




大きなことが出来なくとも小さなことの積み重ねを続けています


おかげさまで
父の様態は良い方向に向かい始めました


まもなく95歳を目前に

高熱も落ち着き

繋がれていた何本もの管が今は1本になりました


病院の皆さんのおかげです

家族の支えのおかげです

父や私たちを応援してくださる方々のおかげです

父の素直な姿勢のおかげです


この先

道のりはまだ続いていますが

感謝のうちに日々過ごしていこうと思います


不安や恐れを外し、感謝と安らぎを
心に増やすことを何よりも大切にしていこうと思います


切なさが

今を大切に生きることを教えてくれています