ウソのような話ですが、
ラッシュアワーの時間帯にスーツケースをガラガラって引っ張って、
台北駅の人込みを早足で歩いてたら、
2歳ほどの女の子を拾ってしまいました。
というか、ついてこられてしまったのです。


最初は、斜め前を走りながら、
「ママ?ママ?!」って呼んでいたんです。
気になって周りをキョロキョロ探してみたら、
それらしき人物が全然見当たらず、
思わず近付いて、
「ママは?」と声を掛けてみました。
そうしたら、小さな頭を傾げて「ママは?」と聞き返してきました。
助けを求めに行こうとしたら、後から着いてこようとされて、
慌ててしまいました。


恥ずかしい話、田舎が長いと、
台北駅みたいなところが少し怖くて、
「まさか新しい手口の詐欺ってことはないよな。。。」
とどきどきしながらも、
やっぱり放っておけなくて、
近くの駅員さんに話してから、
急いで女の子のところに戻りました。


もう一度辺りを探してみても、
母親らしい人がいないので、
手を差し伸べたら、ぎゅ~っと小さな手が握ってきて、
私に向かって「ママ」とつぶやいてから、ニコッと笑いました。


「違う違う違う!ママじゃないってば!」とやっぱりドキドキ。


本当は長旅の後で、トイレに行きたかったですが、
女の子にぎゅ~っと手を握られたまま、
駅員さんと一緒に構内の警察へ連れていくことに。
捨てられたってことはないようにと祈りつつ。


途中で、「ママはどこへ行くとか言ってなかった?」
「ママ今日何色の服を着ているの?」と聞いてみたんですが、
泣きはしなかったものの、ポカ~ンと何も言いませんでした。


幸い、派出所へ着いたら、
「さっき、女性が子どもを捜しに来たよ!
いまからアナウンスしてみましょう」と警察が言うので、
半分ほっとしました。

女性の警察官もいるし、しばし待っていたら、
やっぱりトレイに行っておきたくて、
「おばさん、トイレに行ってきてもいい?」と女の子に聞くと、
「嫌だ!」ときっぱり。。。


どうしようかと困っていたら、母親が現れました。
親子で顔がそっくりなので、
警察も女の子に「ママだよね?」と簡単に確かめただけで、
そのまま返しました。
調書なんて省けてよかったぁ。


礼を言われて、「気をつけてね」と思わず言ってしまいました。


ちなみに、母親は迷彩服でした。。。
道理でママの服何色か言えなかったんだな。。。