【蔵出し山行記録】浅間尾根(2018年11月)①人里~人里峠 | 山と暮らしの備忘録

山と暮らしの備忘録

変な人が書いている軽登山を中心にしたかなり気楽なブログです。
山以外のことも時々織り交ぜて書こうと思っています。

 

不要不急の外出自粛の世の中。


なかなか山にも行けない日々。


それならと過去に歩いた山行記録の中で

自分的にはいわゆる「詳細レポ」として

アップしていなかったものを

【蔵出し山行記録】として

アップしたいと思います。



久々にPC使って

写真だらけのだらだら記事です。



では今回蔵出しするのは2018年11月に歩いた

浅間尾根です。

すでに「今年1年歩いた山」などのテーマで

部分的に出したことはあるのですが

全体的なものとしては初出しのものになります。




早朝…と言っても1年半も放置してので

何時頃家を出たのか覚えていないのですが

あまりに早く現地に着きすぎて

車内でしばらく仮眠します。
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ようやく明るくなってきたころゴソゴソと起きだし

山の準備。

トイレも清潔で息を止めることなく

使えます。
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いよいよ初夏になりつつあるこの時期に

紅葉まっさかりの写真ばかりというのも

季節感がないですね(笑)

ちなみにここは払沢の滝入り口の駐車場。
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時刻は朝6時25分。
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ザックを背負いとことこと

車道を下りていきます。

向かうはバス停。
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馬頭刈尾根の山肌が紅葉で染まっています。

見事な眺め。

この山の谷には天狗の滝もあります。
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しばらくは車道歩き。

ドーナッツで有名な豆腐屋さんの横を

過ぎていきます。
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払沢の滝方面。

こちらも見事な紅葉。
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まだ朝の早い時間帯。

島嶼部を除いては東京都唯一の「村」の

朝です。
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本宿まで来ました。

ここまで来るバス路線もあるのですが

本数も少なく僅かな距離なので歩いて

来ちゃいました。

ちなみにこの交差点が村で一番栄えている場所。
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ここを曲がれば江戸。

だけど昔の風情を感じるには

ややポップ過ぎる標識。
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交差点を過ぎてたちばな家方面へ進めば

バス停に到着。
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脇には紅葉の渓谷へ下りる階段も。
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吉祥滝バス停。

バスに遅れないようここまで必至に

歩きましたが到着してしまえば

やや時間もてあまし気味。
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何故焦ったかというと

このバスの本数…

これでも東京です。
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交差点の曲がってやってきたバスに乗車。

乗客は自分以外はほとんどなし。
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カーブの続く山道をバスに揺られ

今回の登山口に到着です。

久々に乗ったバスともここでお別れ。
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下車したのは自分ひとり。

また一人っきりの世界になりました。
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ちなみに下りたバス停は「人里」

読み方は…
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フリガナがないと

まず読めないであろう難読地名になります。



ここから登山口はすぐ。

しばらくは車道歩きになります。
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時刻は7時。
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靴紐を結び

登山開始。
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車道歩きといっても

この勾配です。

いきなりぐんぐん高度を上げていきます。
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昔ながらの

ひなびた味わいのある集落。

日本の原風景がここにあります。
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実はここを歩くのは人生2度目。

今回辿るのは小学生の頃、

遠足で歩いたコースになります。

もう霧の彼方のようになった記憶では

人里小学校に立ち寄り

行程で少し遊んだあとクラスごとに集合して

歩き始めたこと。

他校の生徒と混じって遊び

見送られながら歩き出した記憶。
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しかし、この小学校もやがて廃校に…


当時の生徒ももういい年齢でしょう。

この集落のどこかで暮らしてるのか

それとも街に出て暮らしているのか
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小学校があった場所を上から見下ろせる場所まで上がってきました。

校庭の一段上が校舎があった場所。

そして校庭をはさんで反対側に中学校の校舎があり

生徒は小学校から中学校まで同じ場所に通う事になります。
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たしか「クラス」は一つしかないと言っていたような。

学校跡を背にさらに道を上がっていきます。
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山あいの集落。

その中心に学校があり

かつては子供たちの声が響き

チャイムが山に響いたことでしょう。
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道を挟んで反対側の笹尾根に見つけた

気になる山。

丸山だそうです。

ちなみに山頂からの展望はないそうです。
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それにしても年寄に

この坂は大変でしょうね。
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ちょっと買い物に行くにも大変。

ましてや大型のスーパーなどは車で

隣町まで行かなければありません。
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やがて不便を感じた若い年齢層は街へと出て行ってしまい

山を仕事にする年齢層だけがここに残っているのでしょう。
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車道もとうとう突き当りになりました。

この民家の脇を抜けて左に折れて登山道が始まります。
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いよいよここから登山道スタート。
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学校の遠足で歩いたくらいなので

メジャーなルートと思いきや

全く誰一人出会いません。
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ネットの張られた畑の脇を抜けて行きます。
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きっとイノシシなどが畑を荒らすのでしょうね。

ここは人の里と山の世界の境界線です。
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村が段々と小さくなっていきます。
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やがて道は森の中へ入っていきます。
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その直前、登山道の路肩に崩れた跡を発見。

多分、イノシシか熊が下りて行った名残なのでしょう。
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これは慎重に行かないと。

熊鈴を大きく鳴らしながら登っていきます。
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森の中に朝日が差し込みます。優しい光です。
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ここまで細い道だったのに

ここだけ車が通れそうなほど広くなりました。
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そして小さな祠が。
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ここは杉の森。

切った杉の木を集材したり置いておく

場所だったのかもしれないですね。
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幹に書かれた屋号。
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ここでは木は「財産」なのですね。

木を植えて

木を育てて

やがてそれを切り倒し

材木として売り

生計を立てる


ここは木の畑
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車道ではない。

でも道幅は広い。

「登山道」を兼ねた

作業道なのだろう。
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やがてその作業道から折れ曲がるように

再び「登山道」らしい道になる。
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おそらくそれはこの人里離れた家の

生活道なのだろう。
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こんな山奥なのに家がある。

現代の生活では考えにくいけど

山が「職場」であるなら

その職場に近い場所に住むのは自然なこと。

車がなかった時代を想像すれば

この場所の方が便利だったのだろう。
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たしか遠足で訪れた時にも

ここに立ち寄ったような。

今では人は住んでいないよう。

だけれど廃墟にはなっていない。

人の手が入っている様子。
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なにやら色々掲げられ

ウェルカムな雰囲気。

平成29年にテレ朝の「ポツンと一軒家」でも

紹介されたらしい。
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「どうぞ奥の庭で一休み」

「向かいの山にハートが見れたらラッキー」
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”入っていいよ”的な雰囲気なので

御邪魔させていただきます。
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庭先からの眺めは最高です。

家の主さんは毎日これを眺めていたのですね。
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ところで「向かいの山のハート」とは

これのことかな。
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庭の奥に400年前からある井戸があるというので

行ってみる。

まるでそこは絵画の世界のよう。
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ここでも記憶はうっすらだけど

遠足で立ち寄った時、まだ家の方は

いたような。
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屋号は大野さん。
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農耕具にもその屋号が入っていました。
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昔の家はトイレは住居内にはなく

離れになる。


♪バスルームにルージュの伝言♪


ならぬ


♪レストルームに恐怖の伝言
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だろうな、と思っていたけど熊出るんだね。

登山道はその”熊が出た”竹林を進む。
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鳥ががさっと音を立てると思わずドキッとする。

今日は他に人の姿も全く見ないから余計不安になる。
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森の中に見つけた紅葉。
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浅間尾根の稜線まではもう少しかな。
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ここでもやわらかい光がさしていました。
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浅間尾根登山をなかなか歩かなかったのは

「一度歩いたことがあるから」という理由の他に

「ひたすら森の中の尾根を歩き

最後に飽きるほど林道を歩くつまらない山」という

イメージが出来てしまっていた為。
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小学生の頃にはこんな自然を見ても

”ただの森”としか感じなかったことでしょう。
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こんな木の上にも

小さな鎮守様。

軽く一礼して進む。
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いよいよ尾根が見えてきた。
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人里峠。

ここからは森の中の稜線歩きだ。
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風張峠からやって来た道と

ここで合流する。
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そしてここからは浅間嶺、そして時坂峠へと進んでいく。
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未公開山行記録はこの浅間尾根編のほかに

燧岳編、小金沢連嶺編、入笠山編などなど…




次回に続きますが

もしかしたら上記未公開レポをランダムに公開するかもです。



浅間尾根(2018年11月)にこめ