この頃、物忘れがひどい
認知症。とステージを変えたお父さん。
とにかく体がしんどいらしく
情緒は不安定になり、急にカッと怒り出すこともある。
眠たい時は、夢の続きなのか?
なにか不思議な話をする。
これまでは毎日、仕事のように庭に出て
庭仕事をしていたのに、
今は、やる気が起きないようで、庭にも出なくなった。
特に今は『まだら認知症』で
意識がはっきりしている時と
そうでない時があるので
自分が一言発した言葉で、周りの人の反応がおかしいと、
『あれ?今おかしなこと言っちゃった?』と、
自分で気づく。
だから、人前に出て、恥をかきたくない。
と余計に行動の範囲が狭くなってくる。
そんなお父さんの様子を見に、
お母さんの気分転換にと、
実家に帰ってきた。
お父さんは終始、ごきげんさんの様子だった
自分のことを67歳といったり、
83歳といったり、(本当は80歳)
わたしの歳もいくつだと答えても怪しまなかったw
ただ、お父さんが言った
『今度ひとちゃんに会った時に、
もうひとちゃんの名前がわからなくなってるかもしれない』
その言葉が胸にきた。
親が認知症になった時、
自分のことを、忘れられることは
悲しいことなんだろうなって、
想像はしていたけれど、
それよりも
この先、娘の名前も忘れてしまうかもしれない。
何もかもがわからなくなっていくのかもしれない。
そのことを家族に言っても
『大丈夫やってー!じゃぁ、今度来る時、ひとみは名札つけてくるから!』と励まされてしまう。
この暗闇に一歩ずつ進んでいく
この今の恐怖と不安をわかってもらえない。
それは、どんなに孤独なんだろう?
お父さんは、今、どんな気持ちなんだろう?
これは勝手なわたしの想像だけれど
お父さんの気持ちを想像してみたら
心が痛くなった。
そんなことなら、いっそまだらな時期なんて
さっさと過ぎて、
完全に認知症になってしまった方が
よっぽど楽なんじゃないのか?
そんな風にも考えた。
で、こうかな、ああかなと考え込んでみても
なるようにしかならない。
それもわかってる。
でも、今、感じてることが
父、認知症のはじまりで、わたしが感じてること。
来週、病院で検査をすることになり、
何を話していいのか、話を聞いてもわからないから、
お母さんについてきてほしい。と頼る
かわいいところもある。
認知症の新薬が年内に発売されるニュースを見て
大きな声でわたしを呼び
一緒にニュースを見た。
私『お父さん、ラッキーやん!薬飲んだら、
また元気になるかもしれんで!
ぼく、ツイてる!!って言ってみー!』
(強引にわたしとハイタッチをさせられる)
父『ほんまやなぁ。そしたら、わしの生命保険の
お金使って、買ってくれるかぁ?』
私『生命保険のお金は亡くなってからしか入らへんのに、
お父さん死んだら誰に飲ますんよ!!』
そして、2人で大笑い😂
こんな思い出も
きっとわたしが忘れてしまうから、
ここに記録をしておこう☺️