以前ドラッグストアの入口で子供が嘔吐した時の家族と店員の対応について、ここに書いたのですが
あれはひとりの客として感じたことだったんだなぁーと実感した出来事がありました。
それは、2日前のこと。
事務所で発注作業をしていた時、娘が血相を変えて事務所に飛び込んできました。
「おばあちゃんがトイレが間に合わなくてトイレを汚したって娘さんが!」
なんとなく事情を把握してフロアに出ていくと、ワンピース姿の50代くらいの女性が
「すみません。母がトイレが間に合わなくて」…と、申し訳無さそうにされていました。
他にもレジにお客さんがいたので「あちらの方でうかがいますので」と、そっとトイレの方に促して話を聞くと
家族で出かける途中、おばあちゃんのお腹の具合いが急に悪くなり、ズボンや下着とトイレの中を汚したとのこと。
おばあちゃんはトイレの中。
その時、仕事モードだった私の頭に浮かんだことは「早くなんとかしてあげなきゃ!」でした。
まずは、おばあちゃんに着替えを用意しないと!
でも、店で売っているのは下着くらいやもんな。。
気が動転している様子の娘さんに一番近くにある服が買えるお店を案内して
「お母さんには時々声をかけて様子を見させてもらいますので」と言って送り出しました。
そのあと、一度トイレの外からおばあちゃんに声をかけて、トイレに「使用中止」の張り紙をして、事務所に戻り仕事をしながら、時々体調の具合いをうかがいに行っていると
しばらくすると「娘さんが戻って来られたよ!」と、娘が事務所に飛び込んできました。
イキった兄ちゃんなどの無礼な振るまいは、一刀両断して叩き出すクセに、なんでおばあちゃんの粗相にオロオロしとるん?(笑)
トイレの方に行ったというので向かうと、ちょうど外から着替えを渡しているところでした。
良かった!良かった!
「暑い中お疲れさまでした」と声をかけると、娘さんもホッとした様子で「本当に申し訳ありませんでした」…と。
「お着替えが終わったら声をかけてください。そのままにしていただいていたら、あとは従業員がいたしますので」と言って事務所に戻り発注の続きをしながら、店内のモニターを見ていると
レジカウンターに来られた年配の女性が頭を下げながら娘と話を…
あ、と思ってフロアに出ていくと娘が「娘さんがトイレの掃除を」…と。
私を見て「本当にすみませんでした。こんなことになるなんて」と、頭を下げるおばあちゃん。
一番辛くて恥ずかしいのは、このおばあちゃんやもんな。
「いえいえ、どうぞお気遣いなく」
そっと背中に手を添えて…ホンマはお客さんに触ったらアカンけど
娘さんのところに向かうと、ちょうどトイレから出て来られたところでした。
「すみませんでした。出来るところはしたんですけど」と、娘さん。
わ、感じがええ人やと思ったけど…
「いえいえ、こちらがすることですので。かえって申し訳ありませんでした」
娘さんと話していると、おばあちゃんもやって来てまたお詫びをされたので
「ご丁寧にありがとうございます。どうぞお気遣いなく。またお越しくださいませ」とご挨拶をしてお見送りしました。
そのあと、専用の薬品と洗剤で清掃をして娘に報告して一件落着。。
「母さんがおってくれてホンマに良かった…」と、母の有り難さを噛みしめる娘(笑)
ドラッグストアでの出来事に対して、私はあの家族のことを批判的に書きましたが、気が動転してどうしたらいいかわからんかったんかもしれんなーという気もしてきました。
そして、固まっていた店員も気が動転してどう対処したらいいかわからなかったのでは…と、うちの娘がオロオロする様子を見て思いました。
まぁ、あの家族と今回のお客さんでは、物腰に格段の差はあったけどなー