htmguamdotcomのブログ -4ページ目

htmguamdotcomのブログ

グアム島から最新情報をお伝えします!!

ハファダイ! 連休はお楽しみいただけましたでしょうか?

 

さて、以前にグアムの観光業はパンデミックを境に半減したまま回復していないというお話をしましたが、実はお隣の島サイパンはもっと酷い状況になっています。

 

サイパンとグアムは一昔前までは旅行会社のパンフレットも「グアム・サイパン」といった感じで2つの島をまとめて販売していたような時期もありましたが、実は全く趣の異なる2つの島でしてサイパンの10年先の姿がグアム。グアムの10年先の姿がハワイと言った表現がありました。確かにサイパンはグアムより開かれていないイメージはありますが、良い意味で表現するとのどかな島で自然も多く、ダイビングやゴルフのメッカでもありファンも多くいる島といった感じでしょうか。

 

そんなサイパンではありますが、パンデミックから遠く遡る事2005年。日本航空がサイパン線からの撤退を機に少しずつ日本人観光客の足が遠のいていきました。その後もサイパン政府による観光業への舵取りの失敗などもあり、観光業は衰退の一途を辿ってきました。

 

サイパンの観光客数の推移(パンデミック前との比較)

 

2023年の観光客数は約21万人。

2019年(コロナ前)は424,858人であり、ほぼ半減しています。

1997年には727,000人という過去最高を記録し、2017年でも659,741人(日本5万人・韓国33万人・中国23万人)を維持していましたが、2025年は日本4,717人・韓国46,516人・中国5,080人と壊滅的な減少となっています。

 

 

 

サイパンの観光関連事業者は年間50万人以上の来島者がなければ経営が成り立たないとされており、非常に厳しい状態が続いています。

 

サイパンの経済は観光が中心であり、観光の低迷は政府歳入の減少・民間企業の閉鎖・人口流出を招いています。

 

 

唯一の支えだったARPA(アメリカ救済計画法)などの連邦支援金も枯渇寸前。このままでは「財政破綻」の危機が現実味を帯びています。

 

そんな中、地元のビジネスリーダーたちは観光回復策を求めてきましたが、政府はそれを「親中派」「中国に買収された」などと批判。代わりに「米軍基地や連邦政府が経済を救う」との楽観論を繰り返してきましたが、現実には、観光以外の産業育成は進まず、景気低迷の責任を過去に押しつけ、増税だけを進めていると批判されているのが現状のようです。

 

マニャガハ島、バードアイランド、マイクロビーチといった素晴らしい観光地があるだけにこのサイパンの観光業の衰退が残念でなりません。 グアムも同じような状況になる可能性が無い訳ではないのでこれから奮起に期待したいところであります。