お別れの時。

東京駅で一瞬立ち止まって


『またなー』

『気をつけてね』って。


また来月も会うかのように。

これで最後なのに。



泣いちゃうかもしれない、、、とか思ってたけど

実際涙なんて一滴もでなくて

ちょっとそんな自分に驚きつつも

ただ、帰りの新幹線で1人心にぽっかり穴が空いたようななんとも言えない感情を運んでいた。




最寄り駅に着く。

歩き慣れてしまった片道20分程の山道を1人で歩く。

どれだけ涼しくても寮に帰る頃には汗が滲む。




なんとも言えない感情を持ち合わせて、なんとなくあなたの部屋を覗きに行く。

当たり前なんだけど、本当に何もなくてもぬけの殻。

本当にここに存在してたっけって思わされた。

寂しくなって行ったことを後悔した。






疲れたから早く寝よう。

ストーリーだけ更新して。






目が覚める。

何時か確認しようと携帯を見る。

4:53

マジかよ。

予定もないのに目が覚めるようになっちゃった。

規則正しいのかなんなのか。

ゆっくり寝させてよ。




LINEが来てる



『てがみよんだ

 ありがとな』



たったそれだけ

だったけど涙が出た。



ずっと適当なこと言って、言葉に感情がこもってなくて本心で話してないの知ってたけど


でも、これは本心だとそう思えた。






高校生みたいな恋だったような気がする。

毎日のように顔を合わせてご飯一緒に食べて、一緒に散歩して、お出掛けして。

しょうもない話して、仕事の愚痴話して。



デリカシーはないし、食べた食器は片付けないし、テーブルも拭かない。

仕事も寝坊して来ないし。

いい加減な奴だったけど、なんやかんやみんなに愛されてて。

今思ってもなんで私と仲良くしてくれてたのか分からないけど。

君がコンビニ行ことか、洗濯行ことか誘ってくれて私は孤独じゃなくなったの。私からもお散歩行こって誘えるようになったし。


寝起きは機嫌悪すぎて近寄りたくないし、すぐ体調崩すし、すぐ病んでめんどくさいし。

でも実は優しくて良い所もあって。



いい加減で、適当で、気遣わん。

だから私も気遣わなくて接することが出来たんだよ。





本当に本当にありがとう。

出会えて良かったよ。

また必ずどこかで。